珍種ゴマフホウズキイカ登場!

b0076096_1354063.jpg先日、「大発見(!?)の予感」と題してちょっとご紹介したナゾの生物

クラゲでもない、ホヤでもない・・・どうやらイカやタコであることは確かなようです。
外套(胴体の部分)の長さ6cm。

先月4月18日に長門市青海島の船越で潜水していた山口市のダイビングショップ「シーアゲイン」の笹川 勉さんが水深3mのところで発見され、一緒にもぐっていた秋山幸宏さん(広島市)によって撮影されたものです。
画像と映像を、萩博物館にご寄贈をいただきました。そこで私(堀)はまず「日本近海産貝類図鑑」 (東海大学出版会)で調査。すると、ゴマフホウズキイカというイカらしいことがおぼろげに見えてきました。
さらに確認を!と思い、私の大学時代の恩師・・・イカといえば!-テレビや本などでご存知、日本貝類学会会長の奥谷喬司先生(東京水産大学名誉教授)にご意見をおうかがいしました。

その結果、ゴマフホウズキイカと確認することができました! 

b0076096_141322.jpgこのゴマフホウズキイカ・・・まず気になるのは、「ほおずき」のようにパンパンに膨らんだ胴体ですね。この胴体には、浮力調節するための塩化アンモニウムが貯蔵されているとのこと。
また、体に胡麻をふりかけたような模様があり、水を噴出する漏斗(ろうと)が巨大なことも特徴です。
眼の縁に発光器があり、薄暗い海中で光を放つといいます。

山口県では一昨年(2007年)にサメハダホウズキイカというイカが約60~70年ぶりに数匹見つかって話題になりましたね。
http://hagihaku.exblog.jp/6744861/
http://hagihaku.exblog.jp/6749266/

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今回のゴマフホウズキイカはそれに近いなかまですが、山口県内ではこれまで報告されたことのない、さらなる珍種。
世界中の暖かい海の中層や深海にすみ、日本の太平洋側などでプランクトンなどに混ざって幼体が捕獲されることがありますが、成体が日本海の浅場に現わるのは珍しいことです。

というわけで昨日、萩市広報課を通じてゴマフホウズキイカの画像と映像を地元報道関係者に記者発表させていただきました。
・・・しかし、このゴマフホウズキイカが目撃された4月18日以降、今にかけ2~3日に1度というすごい頻度で「シーアゲイン」さんから同じ場所で珍生物を見つけたという情報が続々と入っているのです。それらについては、またくわしく調べてお知らせしたいと思います。

なお、このたびのゴマフホウズキイカの画像と映像は、萩博物館で7/4~8/31まで開催する夏の特別展(6月上旬に広報開始)にて、萩近海の生命の神秘を編集した映像の中でも紹介させていただければと思っています。

最後に、情報をご提供くださった笹川勉さんはじめシーアゲインのスタッフのみなさまと撮影者の秋山幸宏さん、そしてこのイカの同定にご協力くださった奥谷喬司先生に、厚く御礼申し上げます。

(堀)

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by hagihaku | 2009-05-27 14:00 | いきもの研究室より
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