城下町のひみつ、その5
明けましておめでとうございます。
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本年も、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

さて、「城下町のひみつ」その5では、大きな災いを被らなかったことにより「まち」が守られたことについてご紹介します。
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萩の「まち」では、人工の溝川による排水や、三角州中央部の遊水池となる広い低湿地の維持、そして「城下町のあゆみ、その5(余話)」で触れたように、江戸時代の城下町内の組織的な水防活動などにより、「まち」を壊すような大きな水災害を受けませんでした。
「まち」を焼き尽くすような大火災も無く、震災も受けませんでした。
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米軍の資料です。(徳山工業高等専門学校の工藤洋三教授のお計らいで入手、展示ができました)
実は今回の展示では、萩の「まち」が、日本の多くの都市が被ったような戦争による「災い」を受けなかった、ということを紹介しています。
戦災により「まち」が破壊される可能性が有った!ということも含めて。
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太平洋戦争末期、日本の主要都市や軍事拠点をほぼ破壊し終えた米軍は、続いて日本の中小都市の爆撃を計画します。
戦争の継続を、より困難にさせるという目的です。
その際、人口を基準に180の都市が目標としてリストアップされます。
その中に萩も含まれていた!のです。
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「SECRET」の文書中、No.157に「Hagi」の文字を確認することができます。
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リストアップされた180の都市の一覧と被災の状況を、地図上に示してみました。
赤色で表現された都市名と地図上の点とは、爆撃を受けた都市です。
およそ3分の2の都市が戦災を受けています。
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目標の一つであった萩ですが、敗戦により、幸いなことに戦災を免れました。
ただ戦争が長引けば、多くの都市のように爆撃される可能性はあったのです。
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米軍は爆撃目標を偵察し、鮮明な航空写真を撮影しています。
昭和20年(1945)4月13日、高度32,000フィートから撮影された萩三角州の写真です。
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江戸時代の城下町絵図とほとんど変わらない「まち」を確認することができます。
戦災を免れたことで、この江戸時代に築かれた城下町が、大きく壊されることなく今に伝えられたのです。

(この偵察写真についても、徳山高専の工藤教授の計らいで入手、展示することができました。
萩三角州の本格的な航空写真としては、おそらく初めてのものです。
戦時中の萩偵察写真は、この他にも7月と8月に撮影されたものがあることが分かりました)
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今回の企画展の目的とは少し離れてしまいますが、航空写真は、様々な情報を引き出すことができる実に興味深い資料です。
昭和18年(1943)9月の台風で流出した橋本橋を確認できます。
元の橋の下流に仮橋が見えます。
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萩三角州を形成する阿武川です。
画面内では川を下る2組の筏を確認することができます。
偵察写真は、100㎝×200㎝のパネルにして展示しています。
一軒一軒の家屋敷や植栽なども確認できます。
是非、ご覧になってください。

ということで、城下町のひみつは続く ・・・・
萩博物館はお正月も開館しています
お運びお待ちしております。          (清水)
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by hagihaku | 2010-01-02 12:11 | くらしのやかたより
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