危険生物!タガヤサンミナシ
b0076096_12433090.jpg約1ヵ月前の萩博ブログにて、とても魅力的でカッコいいな殻をもっているのに、歯に毒をもっているので注意が必要な生物として、ナンヨウクロミナシ(南洋黒身無)を紹介しましたね(左の写真)。
http://hagihaku.exblog.jp/18700282/

ナンヨウクロミナシは人を殺すほどの強い毒はもっていませんが、この種類をふくむ「イモガイ」のなかまは、あるテレビ番組で「絶対に遭遇したくない危険生物」ナンバー1に選ばれ、種類によっては人も死ぬと言われ、おそれられています。

さて、「種類によっては人も死ぬ」・・・などというイモガイの種類とはどんな種類なのでしょう。それをご紹介したいと思います。

b0076096_12492639.jpg 「最恐!危険生物アドベンチャー」展に何度も足を運ばれた方は、平日限定の「危険生物からの挑戦状」(クロスワードクイズ)に何度も出題されたのですっかりご存じと思いますが、これ。

タガヤサンミナシという、殻の長さ10cmほどになるイモガイの一種です(左の写真)。
末尾の「・・・ミナシ」というのは、イモガイのなかまは殻の入口が狭く、殻の奥の方に身が引っ込んでいると身がないようにみえるため「身無」と名がつきます。

「タガヤサン」は、畑を「耕さないぞっ!」という意味ではなく、「タガヤサン(鉄刀木)」というマメ科の木があり、それは堅くて美しいので家具などの木材に使われるそうです。この貝の模様がそれに似ているというわけではありませんが、「貝の和名」(岡本正豊・奥谷喬司著:相模貝類同好会1997)によると、この貝が堅くて美しいことから連想されて名づけられたのでは?とのことです。

このタガヤサンミナシは、矢のような歯に毒をもっており(正しくは歯から毒腺へ管がつながっている)、それを使ってほかの貝を襲って食べます。

ほかの貝がしびれて死ぬほどの毒なので、同じイモガイのなかまのナンヨウクロミナシが襲われて食べられてしまうこともあるそうです。

貝が死ぬ程度の毒と思って安心することはできません。ある程度 毒は強いようで、何らかの形でタガヤサンミナシに接触してしまった人が刺され、少しではありますが死んだ人もいるそうです。

私は奄美大島、沖縄、小笠原、タヒチにて、余裕で足がつくぐらいのごく浅い海底でこの貝の生きたものに遭遇したことがあります。が、少なくとも昼間は海底の石やサンゴのすきまの奥の方にひそんでいることばかりで、よほど頑張って探さない限り、そうそう見つかるものではありません。また、見つけたとしても、「遭遇したら最後!猛攻撃されて一巻の終わり」・・・なんてことは全くありません。
眠そうにじわ~っと動く程度ですので、「あ、イモガイだ」と認識し、触ったりちょっかいを出さずに放っておきさえすれば、決して襲われることはありません。

ただ、夜行性ですので、夜には堂々と海底を這っていることがあるので手や足が当たったりして知らず知らずのうちに触れてしまわないよう、注意が必要です。

というわけで、タガヤサンミナシは気をつけさえすれば大丈夫と分かったことと思いますが、さらに上には上がいます。タガヤサンミナシよりはるかに毒が強く、何人もの人々をあの世に送っているシャレにならないほどの猛毒イモガイがいるのです。

それについてはまた改めてご紹介しましょう。

(堀)

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by hagihaku | 2012-08-27 08:15 | 展示のご案内
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