「幕末明治の洋行者たち」展の楽しみ方③
もう一人、紹介させていただきたい人物がいます。

企画展示室の入り口そばに、こんな帽子を展示しています。ご存じのとおりシルクハットです。帽子本体の後方にみえておりますのは皮製のケースです。

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これをかぶっていたのは林三介〈さんすけ〉です。

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林は、渡辺蒿蔵、山根正次とともに、今回の展示の3本柱を形成する人物の一人です。

写真の裏書きをみると、林がドイツのベルリンから日本の家族に贈ったことがわかります。

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林は明治22年(1889)に一等警視として欧米を視察したのですが、そのときに使用したトランクまでもが残されていました。

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また、彼のアルバムもしっかり保存されていて、なかには貴重な写真の数々がおさめられていました。

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さらに、彼が欧米視察中にあちこちで買い求めた主要都市のパンフレットもあります。

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以上ご紹介しましたとおり、今回の企画展は、渡辺蒿蔵・山根正次・林三介という3人が愛用していたアルバムが展示の骨格をなしています。

彼らはいずれも萩の出身ですが、それぞれ立場や目的を異にしながら、幕末・明治という日本近代国家形成期に洋行しました。

今日われわれは、写真というビジュアルな資料が残されているからこそ、彼らの姿をイメージすることができます。展示室で、資料を後世に伝えてくれた先人たちの思いを感じていただければ幸いです。

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by hagihaku | 2013-05-01 18:33 | 企画展示室より
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