海を拓いた萩の人々、10 ~ 漁業を産業として発展させた先駆者たち ~
3月19日(木)、春の雨が降っています。
萩博物館前の駐車場角のアンズの花が、せっかく咲き始めたのですが。
昨年の3月19日には、ツバメが飛来しました。
随分と暖かくなりましたので、今年もそろそろかと思います。
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海を拓いた萩の人々の中に、漁業を総合的な産業として発展させた人がいます。
それは、英国からトロール漁業を導入し、日本の漁業の近代化を牽引した田村市郎と国司浩助です。
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トロール漁網の模型です(北海道大学水産科学館蔵、日本漁網船具株式会社制作)
トロール漁業は、沖合において、大型の底曳き網(袋網)を蒸気船などの動力船で曳きまわし、海底の魚介類を漁獲する漁法です。
イギリスで開発され、日本には明治41年(1908)に導入されます。
一度に大量の魚を漁獲できることで、注目を集め、各地で導入が図られました。
ちなみに、日本にこの漁法を最初に導入したのは、長崎グラバー邸の主トーマス・グラバーの息子である倉場富三郎です。
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明治43年(1910)発注、英国で建造され、国司浩助が日本に回航した「湊丸」(ニッスイパイオニア館提供)
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大正初年頃(1910年代)の初期トロール漁船「富国丸」(ニッスイパイオニア館蔵)
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明治44年(1911)以降、この漁法を導入して日本有数の総合水産会社を築き上げ、日本漁業の近代化に大きく貢献したのが、萩出身の田村市郎や国司浩助なのです。

田村や国司が興したこの漁業会社は、大きな規模で魚を漁獲するだけではありませんでした。
関連の会社に、魚を冷凍冷蔵する会社、市場を含め魚を販売・流通させる会社、魚を加工し缶詰などを製造する会社、漁網や船具を製造する会社等々があり、総合的な産業としての発展が、日本の漁業に大きな影響を与えたとされます。

・・・ つづく ・・・    (清水)
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by hagihaku | 2015-03-19 16:42 | くらしのやかたより
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