萩博物館「衝撃!ビッグアニマル大接近」(2016.7.15~9.25)の秘話)
しばらくfacebookでの情報発信に取り組んでいたため、当・萩博ブログでのご報告がたいへん遅くなり申し訳ございません。

b0076096_14243643.jpg7月15日(金)、ついに萩博物館の平成28年度夏期特別展「衝撃!ビッグアニマル大接近~地球をゆるがす巨大動物たち~」(7/15~9/25:無休)が開幕しました。

開幕して1週間が経ちましたが、来場者数はすでに5,000人を突破し、大盛況となっております。大勢の皆様のご来場、ありがとうございます。

萩博物館では毎年の夏に、生きものをテーマとした特別展を開催してきました。2007年は深海生物、2008年は昆虫、2009年はマンタなど暖流の生物、2010年は未確認生物、2011年はクジラ、2012年は危険生物、2013年は珍しい生物や希少生物、2014年は昆虫、2015年は美しい生物・・・と、9年にわたって開催し、今年は生きものシリーズの10周年になります。
今夏は10年目ということで、来場者数は萩市の人口5万人に可能な限り迫ること、展示の理解度や満足度90%、駐車場や館内スタッフの「おもてなし」への満足度80%以上を目指し、巨大動物をテーマに「いつもの萩博」らしい世界観と技法で演出を試みました。

Facebookでは毎日、その日・その時の旬の情報をパッとお知らせしていますが、この萩博ブログでは、この展示の裏話や秘話など少し読み応えのある話を織り交ぜて、この先、なるべくこまめにお届けしていきたいと思います。


b0076096_14254135.jpg
この展示会の設営は、前駆の「城下町のひみつパート2」展の閉幕後、7/6から7/14にかけ、「突貫工事」でおこなわれました。
毎朝、このように業者さんと展示担当者が顔をあわせ、その日の作業内容や作業手順などを詳しく打ち合わせをします。この後、スタッフは各持ち場へ向かい、黙々と精密な作業を続けていくことになります。


b0076096_14261669.jpgある展示物を高所に取り付ける作業。
本展の展示担当者は、たいへん奇抜な演出や世にも不思議な展示方法を求めるものですから、業者さんもたいへんです。

作業の後半になると「あと2cm上げてください」「もう5度傾けてください」「やはり当初の位置に戻してください」等々、だんだん指示が細か~くなってきます。


b0076096_14263839.jpg
運送業者さんが大きな展示資料を展示会場に運び込んできました。今、会場内で人気を誇るダンクルオステウスです!倉敷市立自然史博物館より何百kmという距離を超えて、はるばる登場です。

このころ、萩博物館の外には10tトラックが1台、4tトラックが2台もとまっています。何しろビッグアニマル・巨大動物ですから、運送トラックの数や重量も過去の当館の夏期特別展で最多・最重量となりました。


b0076096_14265598.jpg
大阪のきしわだ自然資料館から運び込まれた巨大なホッキョクグマの剥製。手や口に衝突防止のカバーをつけられ、開梱待ちです。


b0076096_14271420.jpg
国立科学博物館からのダチョウの剥製です。羽根1枚たりとも落下させてはなりません。
展示担当者と展示作業員以外の立ち入りはご遠慮いただき、慎重かつ緊迫した設置作業が続きます。


b0076096_14274062.jpg
同じ頃、館内の近距離にある生物研究室では、標本管理担当の椋木専門員がダイオウグソクムシの展示準備作業中。
ダンゴムシ類っぽいところを見せるなら背中を手前に、グロテスクかつインパクトある生々しい生物感を見せるなら腹側を手前にするべきところ。Facebookで呼びかけたところ「腹側を見たい!」という声をいただいたので、腹側重視で展示することに。
来場者がまずは腹側を見、横に回りこめば背中が見えるように!―などという主担当・堀のいつもながらの無茶な要求に懸命に応えつつ手を動かす椋木専門員。


b0076096_1427572.jpg
ダイオウグソクムシの展示が終わったら、今度は大きな貝の展示。
ただの貝ではありません。20cmを超える大きな貝をドスドスと展示するわけですから、万が一の転倒に備えて一つ一つ支持具をつくって嚙まさなければなりません。このコーナーだけで展示作業に5時間以上かかりました。


b0076096_14281782.jpg
さかのぼること数日、萩博物館での展示作業の少し前、今回の展示の目玉のひとつ、日本最大級・4m90cmのホホジロザメ剥製を兵庫県立農林水産技術総合センター 水産技術センターからお借りして搬出する作業がおこなわれました。

高いところに吊ってあったホホジロザメ剥製を下ろした瞬間。私の頭の中にビビビビビ~っと閃光が走りました。ゾッとするようなすごい戦慄がグイグイ迫ってくるような迫力を感じたのです。この剥製は当館に借用してからも天井から吊る予定としていましたが、吊るよりも人の目線の高さで展示するのがベスト!― そう確信し、急遽 展示仕様を変更。


b0076096_14315645.jpg
ホホジロザメ剥製の尾。「サメは美しい」とよく言われます。その通り、無駄のないスレンダーで美しい姿と、4.9mという目を見張る巨体、そして「ジョーズ」の名で知られる独特の猛々しさ ― そのトリプルセットこそ、私がこのホホジロザメ剥製を本展の目玉の一つにノミネートした理由です。


b0076096_14326100.jpg
慎重にトラックに積み込まれるホホジロザメ剥製。この後、補修を経て何百kmもの長い旅を乗り越えて萩博物館へ。
こうして日本各地から巨大動物約150種類の剥製・標本・複製・写真など約300点が一堂に集結し、「衝撃!ビッグアニマル大接近」を形づくっていったのです。

今日のところはこのあたりまで。
また改めて、展示資料の搬送や、展示会場の設営、さらには開幕式の様子や開幕後の様子などのトピックスをこの萩博ブログでお届けしたいと思います。
それまでは毎日upの萩博物館フェイスブックへどうぞ
→ https://www.facebook.com/hagihakufan/


[PR]
by hagihaku | 2016-07-23 14:30 | 企画展示室より
<< 萩博物館ビッグアニマル展のクイ... 2016夏のビッグアニマル展の... >>