唐突ですが、「長州ファイブ展」がなんとか軌道に乗りましたので、ここで【歴史資料調査室】の仕事の一部をご紹介させていただきます。
昨日・今日と、京都在住のうら若き女性研究者Nさんに助っ人になっていただき、ご覧のとおりの古文書(こもんじょ)の山に闘いを挑みました!「闘い」といっても基本は1点ずつ表題をとって整理袋にせっせと詰め込んでいく作業で、それが終わったら分類して目録を作ることになります。 この古文書は、萩出身の山根正次(まさつぐ)という人物にかかわるもので、東京在住のご子孫から当館に寄贈していただきました。実は、今年度末の展覧会スケジュールにのっている「幕末志士たちの手紙展―山根正次コレクション―」というのは、この資料群のお披露目展なのです。 ところで「古文書」とひとくくりにいっても、時代、人物などの条件の違いで様々なジャンルがあり、とくに明治・大正時代に医学方面で活躍した山根正次のような特殊な人物の場合は、専門的な知識がないと歯が立ちません。時間があるならじっくり調べながら進めるという手もありますが、展示を12月に控えて「まにあうのか、さあどうしようか?」という時に、山根正次をテーマに論文を書いておられるNさんにSOSを送ったというわけです。 本来はこちらで旅費を負担せねばならないところ、Nさんは「私でお役に立てれば」と手弁当で飛んで駆けつけてくださいました。献身的に、大奮闘していただいたNさんにはこの場を借りて御礼申し上げますとともに、研究がさらに高い次元のものへと発展されますことを願っています。 さて懸案の展示のほうですが、今回整理したほかにもたくさんの資料が手付かずで残っています。展示までもう時間が全然足りないのですが、とにかく使えそうなものから選んでいく必要があります。古文書の展示はとっつきにくいイメージがありますが、せめて私たちが古文書と格闘した形跡だけでも、展示室で感じ取っていただければと考えています。 なお山根正次については、さしあたり下記アドレスでご確認を。 http://www.city.hagi.yamaguchi.jp/hagihaku/hikidashi/jinbutu/jinbutu.htm (道迫)
by hagihaku
| 2006-08-08 19:58
| 歴史資料調査室より
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