報告が1週間も遅れてしまいましたが、10/6(金)は宇田小学校5・6年生の総合学習「宇田の自然を知ろう~海の生き物編」の第6回目。
今回は教室内での授業。まず、以前からみんなが採集し飼育してきた生き物たちのチェックを。 学校の一室の「宇田小水族館」では今、子どもたちが採集したいろんな生き物が4つの水槽で暮らしています。 ← まずは水槽のあちこちを泳ぐ灰褐色の魚「ドロメ」(長さ5~7cmのハゼ)。 前回見た時、腹がパンパンに張って太りすぎだったので、餌を減らすように言っておいたところ、少しスリムになりました。 ← 前回9/29に宇田漁港で採れたニューフェイスの「テンジクスズメダイ」(上)も元気。 子どもたちがいつも同じ場所から餌を与えているらしく、水槽の上に近づくと餌をねだって寄ってくるようになりました。 イジワルで有名なメジナ(下)とも仲良く暮らしているようです。 ← そのほか、水槽に何という種類の生き物が何匹ずついるか、キチンと記録しましょう。 ・・・ということで、担当の水槽ごとに、飼っている生き物をノートに記録。 ← 「あの魚は、これじゃない?」 萩博から持ってきた図鑑を使って、一生懸命、名前を調べています。 ← ・・・と、その時、水槽の壁をはうサザエがパフォーマンスを!。写真はサザエの足の裏(左下が頭の方)。足の裏が、縦に2つに分かれているのが分かりますね! サザエは、この「2本」の足を右・左・右・・・と、狂言師のように「すり足」で歩行するのです。初めての発見にみんな歓声! このサザエさん、えらく急いでいるけど・・・お魚くわえたドラ猫を追いかけているのかな? こうして水槽の生物のチェックが終わったところで、次のミッションを。 次回か次々回、萩博が継続的にやっている「タカラガイ調査」にみんなで挑戦することが決定。この調査は、海岸に打ち上げられたタカラガイの貝殻をすべて拾い、どんな種類が何個体ずつ採れたかを調べることで、その年・その場所の温暖さを調べようというプロジェクト。 でも、宇田小のみんなでいきなり磯に行っても、どれがタカラガイなのやら、どれが何という種類なのやら分かりません。そこで今日は、室内でタカラガイ調査の「擬似体験」をやって、まずはタカラガイに親しもうということに。左の写真は、採れたタカラガイの種類を調べるためにみんなに配ったマニュアル。 ← さあ、教室の床に、とある海岸の貝砂がザラーっと広げられました。この貝砂にはキレイなたくさんの貝と共にいろんな種類のタカラガイも入っています。さっそくみんな、その砂の中からタカラガイを採集しはじめました。 タカラガイはいつも人気。みんな熱中して集めまくります。 ← ん?ひとり大きな子どもが(左下)・・・と思ったら、担任のM先生!! 先生も子どもたちの間に顔をつっこんで、タカラガイ採集にハマってしまいました。 ← 採集したタカラガイと、配ったマニュアルの写真とを見比べながら種類を調べます。 「これは、この種類じゃないー?」 「そうかなー?こっちじゃない?」・・・ ← こうして約30分にわたる室内採集が終了。 さて、みんな自分の席に戻って、どの種類のタカラガイが何個ずつとれたか、各自で整理。 ← 前の黒板の表に、採れた種類ごとの個体数を一人ずつ記入し、今日のタカラガイ採集の全員分の成果をまとめてみました。 その結果、今日みんなが砂から採集したタカラガイは7種類、合計の数は307個! その種類の内訳は次のとおり。 メダカラ: 207個 (67.4%) チャイロキヌタ: 87個 (28.3%) カモンダカラ: 7個 (2.3%) ハナマルユキ: 1個 (0.3%) ホシキヌタ: 1個 (0.3%) ナシジダカラ: 2個 (0.7%) アヤメダカラ: 1個 (0.3%) ・・・圧倒的多数の「メダカラ」は寒さに比較的強い種類。一方、数の少ないアヤメダカラなどは寒さに弱い種類。こうしたことから、この海のどんなことが見えてくるのでしょう? 次回か次々回、今日の擬似体験の成果を生かし、実際に阿武町の海岸に行ってタカラガイ採集を。そして、結果から郷土の海の「いまの姿」をみんなで論議してみたいと思ってます。
by hagihaku
| 2006-10-15 10:11
| 萩博講座(ワークショップ)
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