このブログでもおなじみのタカラガイは熱帯性の巻貝ですが、萩近海は日本海のなかでも暖流(温かい海流)が流れているためたくさん拾うことのできる場所。そこで、去る5/29に世界初(!?)の「タカラガイトーナメント」を萩光塩学院中学校の生徒さんとおこなったところです。
その第2回トーナメントを、10/16の午後、宇田小学校5・6年生の総合学習「宇田の自然を知ろう~海の生き物編」の第7回目として開催。 ← 萩博の事前調査により、阿武町で特にタカラガイがよく打ち上がるT海岸が今回の会場に。 担任のM先生たちに連れられて、メンバー10名が集合しました。 なんだか、M先生(左)がいちばんウキウキしているような・・・。はりきって、みんなを仕切っています。 そこで私(堀)がルールを説明。 タカラガイにもいろんな種類があって、よくとれる種類とあまりとれない珍しい種類があります。そこで、萩博のいままで調査データにもとづいて、萩近海での「珍しさ」に応じて種類ごとに得点をつけました。 ← たとえば、この「メダカラ」(長さ約1cm)はたくさんとれるので、1個とるたびに1点。ちょっと少なめの「チャイロキヌタ」は1個につき2点。 ← ちょっと大型で萩近海ではもっと少ない「ハナマルユキ」(長さ3cmくらい)のスコアは3点。他にも、珍しさによって4点、5点という種類も。 そして、各自がここで1時間ほどタカラガイを拾い、合計得点がいちばん多い人が優勝。もちろん、優勝者には賞品が! やはり、「得点」「優勝」「賞品」・・・というキーワードがあると、みんなの「やる気」が違いますね!みんなの目つきが変わってきました。こうしていよいよ、トーナメント開始! 前回の授業で予習をしたので、どれが何というタカラガイの種類かは、ほぼ習得済み。たくさん歩き回って高得点のタカラガイを狙うか、一か所でじっと低得点のタカラガイを拾い集めるか・・・戦略が問われます。 熊手で砂利を掘ったり、手で砂をかきわけたり・・・必死にタカラガイをさがしています。そのうち、あちこちから「あったーっ!」と歓声が。 ↑ さて、ブログをご覧のみなさまにも、タカラガイ探しに挑戦してもらいましょう。 今回のT海岸では、貝殻はこんな感じで小石と一緒に打ち上げられています。この写真(クリックして実物大に)の中に、上で紹介したスコア1の「メダカラ」が4個あります。どこにあるか、分かりますか? ここT海岸は第1回トーナメントの倉江ノ浜と違って石が多いので、タカラガイと石が一緒に見えてしまい、宇田小のみんなもかなり苦戦していました。あなたはどうですか? ↑ ブログをご覧のみなさまに、次のワーク。今度は、スコア3の「ハナマルユキ」が1個、写真の中にあります(写真をクリックして実物大に)。分かりますか? これは簡単かな? ← こうして、1時間にわたる採集が終了。そこで、宇田小学校に持って帰って水道水でよく洗い、今度は教室で集計作業。前回配布したタカラガイマニュアルで再確認しながら、各自で「メダカラ」、「チャイロキヌタ」、「ハナマルユキ」、「ハツユキダカラ」・・・と分類。 みんながそれぞれ分類したものを、私(堀)が最終チェックして、各自で合計得点を集計したところ・・・ ← HSさんが、見事144点を獲得して優勝! この日、みんなが採集したタカラガイのすべての種類の合計個数は9種類、462個体にもなりました。 ← 優勝者のHSさんには、賞品として、こんなゴージャスな貝がプレゼントされました。「フシデサソリガイ」という長さ14cmぐらいの外国の貝。実は、宇田漁港に数年前からたくさん発生している熱帯貝「マガキガイ」の親戚(同じソデボラ科の貝)です。宇田と熱帯のつながりを実感してもらおうと、賞品に抜擢。 今日のタカラガイトーナメントの結果は、萩博がおこなっている海の環境調査の一環として、よーく分析して使用させてもらいます。 次回、宇田小の授業は10/27(金)。天気がよければ、宇田の近くのどこかの海岸で魚介類の採集・調査の予定です。
by hagihaku
| 2006-10-20 10:04
| 萩博講座(ワークショップ)
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