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「宇田の自然を知ろう~海の生きもの編」発表会!
1/12に宇田小学校の子供たちにもらったカワイイ招待状。それによると、「宇田の自然を知ろう~海の生きもの編」の発表会は1/30の午後!!

昨年6/26から8回シリーズで宇田小の子どもたちと松田先生・私で海の生物に関する授業をおこなってきましたが、その成果を子どもたちが発表する日がいよいよやってきたのです。昨日の午後、もちろん私は車を走らせて宇田小へ。

いつも見慣れた宇田小5・6年生(複式)の教室が、今回はちょっとキリリとしまっています。発表者の5・6年生11人のほか、見学の3・4年生5人と、後列に保護者の方々に先生方が数人・・・授業参観日のような様相です。私もそっと、後列の保護者の方のそばに座りました。

「宇田の自然を知ろう~海の生きもの編」発表会!_b0076096_8514542.jpg14時55分、松田先生の挨拶を皮切りに、いよいよ発表会開始。5・6年生が3班に分かれ、班ごとに海の授業でやったことで印象に残ったことを選んで深く調べて発表するようです。

← まずは第1班(5人)の発表。テーマは、宇田のタカラガイと熱帯魚についてとのこと。おっ、いきなり宇田の海のイイトコを突いたテーマに、私はワクワク。
「宇田の自然を知ろう~海の生きもの編」発表会!_b0076096_8523323.jpg← 子どもたちは、やはり宇田のT海岸でのタカラガイトーナメントが心に残ったようです。2回にわたるトーナメントで見つけたタカラガイは全部で13種類。山口県北部で採れる約1/2もの種類をたった2回の調査でそろえたのです。

その13種類全てを図鑑なども参考に観察して描いた、紙芝居風のイラストで紹介。緻密な観察眼と努力に◎。
「宇田の自然を知ろう~海の生きもの編」発表会!_b0076096_854972.jpg← そして、宇田漁港でとれた熱帯魚の「テンジクスズメダイ」と、MOさんが尾無漁港で見つけた「ソラスズメダイ」の特徴や違いなどを説明。

郷土の海で、初めて熱帯魚に出会うことができたのも、子どもたちにとってうれしい出来事だったようですね。
「宇田の自然を知ろう~海の生きもの編」発表会!_b0076096_85579.jpg← さて、こんどは第2班(3人)。この班は、宇田のタカラガイのことだけに集中して詳しく発表するとのこと。

第1班もそうだったのですが、テーマの紹介、テーマに取り組んだきっかけ、やったこと、わかったこと、感想・・・と、研究発表の順序がとてもよくおさえられていてgoodです。
「宇田の自然を知ろう~海の生きもの編」発表会!_b0076096_8554610.jpg← この班の発表の、このシーンを見て、私は感動しました。

小さなタカラガイは小石が打ち上がる波打ちぎわ近くに、大きなタカラガイは大きな石が打ち上がる陸側に見つかりやすい・・・現地で私がちょっと語ったことですが、それを子どもたちは千個近くものタカラガイを探した経験を通して体感し、今、ここで模式図を使ってお客さんに伝えようとしているのです。
これを体感して人に伝えられる・・・もはや、この子たちは貝殻採集のプロです。

「宇田の自然を知ろう~海の生きもの編」発表会!_b0076096_8563639.jpg← 最後に、第3班(3人)の登場。テーマは「海によっての生き物のちがい」
昨年の海での授業では、学校近くの宇田漁港、車で10数分離れた尾無漁港、そして沖合いの姫島の3ヵ所で生物の採集や観察をおこないました。
その3ヵ所で見つかった生物の違いを分析して発表しようというのです。大学の卒論並み(!?)のテーマ設定にまた驚き。あとで先生に聞いてまた感嘆したのですが、3つの班とも、テーマの設定は先生の助言なしで自分たちでやったとのこと。
「宇田の自然を知ろう~海の生きもの編」発表会!_b0076096_8575216.jpg← 調査方法の説明中。実際に魚をとるときに使った秘密兵器・・・「(ほぼ)かならず魚がとれる網」 !!

現場にいなかった先生方や保護者の方にも分かるように、実物を持参するとは用意周到です。
↑・・・ところでブログをご覧のみなさん、黒板の右下に、ピンクのチョークで半球形の物体が描かれているの、分かりますか?(2枚前の写真も)・・・
「宇田の自然を知ろう~海の生きもの編」発表会!_b0076096_8593433.jpg← 第3班の発表の最後のシーン。調査でとれた生物それぞれの分布を図鑑などで調べ、タイプ分けして分かりやすく説明してくれました。

・・・ところで、さっきのピンクの半球形の物体。この写真では黒板の左下に見えますが、実は私(堀)の頭の絵とのこと! みんなが黒板に描いた、宇田の海のいろんな生きもの。それに混じって私が。・・・私の風貌も、みんなの印象に残ったということかな!?。
「宇田の自然を知ろう~海の生きもの編」発表会!_b0076096_901035.jpg
そうして3つの班11人の発表が無事に終了。見学の3・4年生や、先生方や保護者の方々から拍手がでました。

予想以上のすばらしい発表に、1年間一緒に授業をやってきた私も大満足です。萩博物館は、がんばった5・6年生のみんなに自信をもって花丸をあげましょう。
みんなお疲れさまでした。
宇田の海のすばらしさを守っていけるのは、将来たとえ宇田を離れて暮らすことがあろうとも、今ここに住み、ここで育ち、ここの海の魅力を知ったみなさんだけです。宇田のことを知らない遠いよその人々が気をきかして宇田の海を守ってくれるなんてことはありません。だからこそ、自分が郷土の海の魅力を深く広く知る。それが、郷土の海を未来に引きつぐための、第一歩だったです。その「第一歩」を、授業を通して踏み出すことができましたね。

発表会を終え、宇田小の子どもたちとはこれでお別れ?・・・と名残おしくなりましたが、松田先生と話し、6年生の卒業記念に3月ごろにもう一度、みんなの大好きなタカラガイを拾いに行くことになりました。

たくさんの魅力を、いっぱい教えてくれた宇田の海。卒業前の年度末にもう一度行って、海と人の「きずな」を確かめあうこととしましょう。

(堀)
by hagihaku | 2007-01-31 10:08 | 萩博講座(ワークショップ)
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