今日は三日月(月の満ち欠け)と月食の違いについてお話します。
みなさんは、月がどのようにして輝いているか知っていますか? 月は自分で光っているわけではないので、何らかの光が月に 当たらないと、真っ暗で見ることができません。 月を輝かせているのは太陽の光です。太陽の光が月に当たる ことによって、その光が当たったとこだけが、輝いて見えるのです。 図1を見てください。図1は太陽、地球、ある時の月の位置とその時 地球から見える月の形(黒い四角の中)が書いてあります。 図1、月の満ち欠け 番号1の位置に月がある時は、太陽と月が同じ方向にあるので、 地球から見て月の裏側に太陽の光が当たって、地球の側には、 光が当たらず、真っ暗で月が見えません。この時の月を新月と言います。 その反対、番号5の位置にある時は、地球から見て月の表側に太陽の光が 当たっているので、月全体が輝いて見えます。もちろん、裏側は光が当たって いないので、真っ暗です(地球からは見えませんが・・・)。この時の月を 満月と言います。そして、番号3、7の月を半月と呼びます。 月は新月から新月までを29.5日で繰り返します。新月から何日目の月 なのかを月齢と言い、三日月は新月から三日目の月のことで、だいたい 番号2の位置、形の時を指します。 つまり、太陽の光の当たっている部分と当たっていない部分の比率で、 月の形が違って見えるのです。 満月の時、月は太陽の光を浴びて伸びた地球の影と同じ方向にありますが、 満月のたびに月が地球の影に入ってしまうわけではありません。では、 どのようになっているのでしょうか?図2をみてください。 図2 月食が起きないわけ 図2のように、地球の周りを回っている月の通り道が傾いているため普段は 満月の時の月は地球の影の上か下を通っているので、地球の影に入ることは ありません。というわけで、毎月、満月のたびに月食が起きるわけではないのです。 しかし、年に約2回ほど太陽-地球-月が一直線になるチャンスがあります。 この時は、月がちょうど地球の影の中を通るので、月に太陽の光が当たらなく なり、月食が起きます。 図3 月食 満月が地球の影に入っていくと、月がだんだんと欠けていき、月全てが地球の 影に入ると皆既月食となります。そして、時間が経つと、また月は地球の影から 出て行き次第に満月へと戻っていきます。 つまり、月食の時に三日月状に見えるのは、地球の影によって月に当たる 太陽の光が邪魔されているためです。
by hagihaku
| 2007-09-07 23:34
| 天体観測室より
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