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回想・・・夏の日の菊ヶ浜 Part 1
夏が終わり、ちょっとだけ秋が近づいてきましたね。
さて、今年の夏は私(堀)は「君と竜宮城へ」展の関係の仕事でホント忙しかったです・・・。

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なので、例年なら夏はバシバシ海洋調査にでかけるのですが、今年の夏はたった1回しか行けませんでした。 

・・・その1回というのは、萩博から徒歩7分ほどの菊ヶ浜。8月17日に、わずか2時間ばかりの海洋調査。今日はその様子を少し書きたいと思います。

← お盆すぎとはいえ、まだまだ夏真っ盛りの菊ヶ浜。
さっそく素潜りの装備をして、波打ち際からジャブジャブと海に入りました。
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数十メートルばかり沖に出たところで・・・ 萩のシンボル・指月山を望みます。

指月山は海に突き出た半島なので、海面からはまるで島のように見えます。
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沖から振り返って見た菊ヶ浜の波打ち際。

萩では昔から「お盆を過ぎたら海で泳いじゃぁいけん」といわれますが(お盆ごろからクラゲが現われるため)、まだまだ結構な数の人々が泳いでいますね。
今年は水温の上昇のペースが遅いため、お盆を過ぎてもあまりクラゲが現われてなかったようです。
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さあて、私はここらで泳ぎを止め、海底に素潜りすることにしました。

海面は太陽に照らされて温かいのに、50cm、1m、2m、3mと・・・潜ると少し冷たくなってきます。
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水深3mほどの海底に到着。デコボコした砂地が広がり、なんだか別の惑星に降り立ったような感じですね。

・・・そんな砂地に、手裏剣のようなモノが落ちているのが見えますか?
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そっと手にとってみました。幅7cmばかりのヒトデです!

「ヒラモミジガイ」という日本のまわりだけにしか生息していないヒトデのなかま。海底をゾワゾワと徘徊し、貝などを食べて暮らしています。
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おっ!こちらには、なんだか怪しい物影が。

これは「アカエイ」というエイのなかま。尾もふくめると長さ1m!
尾に毒のある棘(とげ)があるので、見つけても不用意に触ってはいけません。
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海底に孤独にたたずむ巻貝がひとつ。

萩では「ニシ」と呼んで食用にされる「テングニシ」。長さ20cmほど。ほかの貝などのエサを求めて、砂地を徘徊しているのでしょう。
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さてこちらには、砂から顔だけだしてジロジロ見ているファンキーな生きものが。
「ホタテウミヘビ」です。

「・・・ウミヘビ」と名がつきますが、脊椎動物のヘビとは全く無縁で、魚のなかま。顔だけしか見えませんが、砂の下には長さ1mものウナギのような細長い体が隠れているのです。
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菊ヶ浜には、砂の流出を防ぐための堤防がいくつか設置されています。
そのまわりは、海藻の生えた岩礁が広がっています。
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そこに現われた、黒っぽい影。・・・なんでしょう? 
長さ7cmほどの細長い体です。
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静かに近づいてみると・・・ !どうやらイカのようですね。

萩ではミズイカと呼ばれ、食の世界では「イカの王様」とも称される高級イカの「アオリイカ」!!

海中で見ると、ノンビリしていてやさしげですね。
・・・ところがこのイカ、実は高きプライドの持ち主だったのです。
この後、私はこのイカと奇妙な駆け引きをするハメに・・・

その様子はまた後日ご紹介しましょう。どうぞお楽しみに。

(堀)
by hagihaku | 2007-09-16 10:44 | いきもの研究室より
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