萩博物館の西の指月公園の池で、カメの親子が甲羅干しをしていました。
微笑ましい光景ですが、よく見るとミシシッピアカミミガメではありませんか。 名前のとおり、もともと北アメリカにいるカメです。 最近は見かけませんが、昔は祭の屋台で、このカメの子どもをミドリガメと呼んで売っていました。 カメはとても長生きするので、それを承知で長く飼う心構えが必要です。 そうでないと、ミドリガメも大きくなるとカワイくなくなるので、池などに放してしまうことになります。 この指月公園の池には、昔は、チョウトンボやギンヤンマなどが多く、クサガメもいましたが、このミシシッピアカミミガメとコイのため、今は見られなくなってしまいました。 美的感覚で池や川にコイを放流したり、可哀そうだからとミシシッピアカミミガメを野外に放したり・・・その人は善意で行っているのでしょうが、そこに今までいなかった生き物を放すと、どんなことが起こるのでしょう? ・・・もともとそこにいた生物と餌の奪い合いになったり、近縁の仲間がいると交配して雑種ができるなどの問題が起こってしまうのです。 あなたの善意が 結果的には、今までそこで暮らしていた生き物を絶滅に追いこむこともありうるのです。 この夏に萩博物館がおおくりする「風雲!昆虫城~カブトムシたちの戦記~」は、そんな「外来生物問題」をリアルに実感していただく展示でもあります。 郷土の自然を未来に引き継ぐため決して避けては通れない「外来生物問題」・・・この展示を見て、一緒に考えてみませんか。 (ムクノキ)
by hagihaku
| 2008-04-01 18:21
| いきもの研究室より
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