萩博物館のバックヤード、生物研究室の前の廊下です。 春休みで連日にぎわう展示室とは裏腹に、こちらはシーンとしています。 そんな廊下の片隅に・・・おやっ!?左端の扉のスキマに人影が(写真左下)。 ・・・扉の向こうに誰かいるみたいですね。 そっと扉を開けてみると、 アヤシイ中年男性がなにやらゴソゴソと・・・ 陸上生物担当(主に昆虫専門)の椋木専門員です。 廊下の片隅の小さな部屋におさまって、何をしているのでしょう? もっと近づいてみました。・・・すると、机の上にはアヤシイ薬品や鋭利な金属の道具、そして、なにやら黒い虫がたくさん! うええええ~っ!それはもしや、家庭の台所を走り回っている、あの○○○○では??? ・・・ではありませんでした。ヘラクレスオオカブト、ケンタウルスオオカブト、インターメディアツヤクワガタ、タランドゥスオオツヤクワガタ・・・なんとも勇ましくゴージャスな名を冠した、世の子どもたちを熱狂させている世界中の昆虫王者たちの標本の数々! われらが日本のカブトムシもズラリ。たくさんの標本が集結し、ここで椋木専門員によってひとつひとつ足や触角や体勢に違うアレンジを加えられ、「魂」が吹きこまれていきます。 さながら、ここはホンモノを使った昆虫フィギュアの工房。 先日お知らせしましたように、萩博物館では来る7/12~8/31、夏期企画展「風雲!昆虫城~カブトムシたちの戦記~」を開催。 タイトルどおり、この展示のメインキャストは日本そして外国の颯爽としたカブト・クワガタたち。 その大量の標本を精巧にかつ猛スピードで製作するため、7月までの3ヶ月間、廊下の一角の小部屋に特設工房を設置。中で作業をする職人の熱気が 扉の外、廊下にも漂ってきます。 さあ、こうして何ヶ月もかけて製作されるカブト・クワガタたちの標本群。3ヶ月後の萩博物館の展示室で、どんな姿でどんな場面で登場するのでしょう? 来たる夏、お友だちやお子様とご一緒にたっぷりお楽しみください。 (堀)
by hagihaku
| 2008-04-09 08:39
| いきもの研究室より
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