夏みかん物語の10
会期、明日までとなりました ・・・・ の巻

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6月28日(土)、外は雨です。
企画展「萩・夏みかん物語」の会期は、明日までとなりました。


夏みかんの集荷の様子を伝える角川政治さん撮影の写真です。
1950年代、堀内地区での撮影と考えられます。
多くの人が、夏みかんの栽培・販売にかかわりました。
夏みかんは、萩の人々の暮らしを支えてきました。
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夏みかんの選果風景です。
手回しの夏みかん選果機は、1960年、昭和35年頃まで用いられました。
S、M、L、2L、3Lの5段階の大きさに選別することができました。
萩地域では、大きいサイズから、無類、飛切、萩、夏、柑と呼びました。
S、Mサイズは、ジュースやマーマレードなどの加工に用いられました。
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Lサイズより大きい夏みかんは、果物として生食されます。
あまり遅くまで摘果しないでおくと、果実はどんどん大きくなり、逆に中の身の水分が少なくなります。

一昨年の7月20日、お隣の長門市仙崎の祇園祭りの記録に行った折に、生鮮食品を扱う商店の店頭に、ザルに盛られた夏みかんを発見して感動したことを思い出しました。
渇きを癒してくれそうな、「夏みかん!」でした。
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愛媛県松山市の仙波農機所製造の夏みかん選果機です。
かつては、萩地域で大量に用いられたものですが、ほとんど現存していません。

一人あたり100貫目の夏みかんを摘果し、それを運び出して選果機で選果し、橙籠に詰めて梱包し、集荷先まで運ぶことが、かつての一人役/日だったそうです。
橙籠一カゴが10貫目入りでしたから、橙籠10カゴ分です。
夏みかんの出荷時期になると、たくさんの人が摘果・選果・集荷に従事しました。
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夏みかん選果機の1/2復元模型です。

山口福祉文化大学住環境デザインコースの学生さん3名(阿武直利さん、水津秀幸さん、吉野光明さん)が製作してくれました。
選果機の優れた機構に注目された平田勉準教授の指導で、企画展の会期中の完成を目指して取り組み、一昨日、完成したものです。
この復元模型は、博物館に寄贈していただきました。
精巧に製作された模型は、現在、仙波農機の選果機の傍らに展示しています。
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2001年、平成13年の、萩三角州、及びその周辺部の夏みかん畑分布図です。
1952年、昭和27年のそれと見比べてみて下さい。

萩の経済を支え、萩を象徴する観光資源として注目されてきた夏みかんです。
長く夏みかん畑が維持されてきたことで、江戸時代の武家屋敷地や屋敷地割りが、土塀や長屋などとともに現在に伝えられました。
江戸時代の城下町絵図が、今も地図として使えるのは、一つに、この夏みかんの栽培があったからです。

唯一無二のまち・萩の魅力や特色を、どうすれば未来に継承することができるのでしょうか。
今回の企画展が、萩再発見の機会となり、萩らしさの再生産について考えていただくきっかけとなれば幸いです。

ということで、夏みかん物語は終えますが、萩博物館の取り組み(奮闘?苦闘??)は ・・・・・ つづく       (清水)
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by hagihaku | 2008-06-28 17:10 | くらしのやかたより
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