カテゴリ:いきもの研究室より( 375 )
お正月は、萩博物館「いきもの発見ギャラリー」で宝貝さがしを!(2016.12.31)

平成28年(2016)、萩博物館にご来館くださった何万人もの皆様、ご足労は叶わなくともネットやマスメディアを通じて当館の情報に接してくださった皆様、どうもありがとうございました。

萩博物館はこの後、17時に本年の開館時間を終了いたします。
・・・が、当館は年中無休! 明日、平成29年(2017)1月1日朝9時より開館します!

正月休み期間中も9時~17時まで(入館手続きは16:30まで)開館しておりますので、初詣の帰りや、帰省中のお出かけ等に、ぜひ萩博物館にご来館ください。

b0076096_9433345.jpg正月三が日(1/1~1/3)にご来館の方に朗報!
先日からご紹介している新「いきもの発見ギャラリー」内にて、萩近海の貝殻から好きなものを探して少し持ち帰っていただける「ザ・シェリング・バー」。このバーを管理するNPO自然おたから班からの「お年玉」として、通常は決して入ることのない萩近海産の宝貝(タカラガイ)が日に100個限定で登場!
午前に50個、午後に50個入れられるとのことです。なお、人気品のため、お1人様につき持って帰っていただける個数はごくごく少数に制限させていただきますので、表示やスタッフの案内をご確認ください。また、ご提供するのは浜辺に打ち上がった貝殻であるため、表面のツヤが落ちていたり擦れている場合がありますがご了承ください。

タカラガイは、当館でかつて開催したあらゆる貝殻採集イベントにてダントツの人気第1位! 大昔、お金として使われたり、所持していると「子宝」に恵まれるご利益があるとされた、まさに海の「お宝」。

1/1~1/3限定! 新しくはじまる平成29年(2017)の運だめしに、温かい館内で海の「お宝」探しをお楽しみください。

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by hagihaku | 2017-01-02 09:45 | いきもの研究室より
約50~80年前の魚のミイラ!?・・・乾燥標本(2016.12.30)

b0076096_1212374.jpg萩博物館の新「いきもの発見ギャラリー」の次なる見どころは・・・写真をご覧ください。ぎょぎょっ!?魚類のミイラ!?・・・乾燥標本です。

生きている時の魚は人の力では決して再現できないぐらい透明感がありカラフルで美麗。しかし、いざ博物館や研究機関の標本として保存しようとすると、昆虫や貝殻とは比にならないほど難しいテクニックを要します。ホルマリンやアルコールに漬けて「液浸標本」にするか、中身を取り出して別のものを詰めて整形し「剥製」にするのが一般的ですが、「乾燥標本」にするという手もありました。

b0076096_1214234.jpg今から約80年前、「萩の博物学の父」田中市郎が私立「田中博物館」で収蔵展示した後、萩市に寄贈し、歴代の萩の科学館や博物館へ、そして萩博物館へ引き継がれてきた標本の中に、約50~80年前に萩近海で採集され製作されたと思われる乾燥標本がいくつもありました。

ミイラのように完全に干からびてシワシワになり、見た目がショッキングでもあるため、あまり「展示物」に向いているとはいえません。そのためか、当館の開館以来はもちろん、前身の萩市郷土博物館でもおそらく展示公開されたことはありません。

が、その魚がこの町の沖の海に存在したことを何としても未来に伝えようと懸命に格闘した先人たちの努力を示す歴史的資料として、このたびより新「いきもの発見ギャラリー」にて当館初公開!

b0076096_122720.jpg先日お知らせしましたように、当ギャラリーは順路もストーリーもありません。標本ひとつひとつから、皆様には直接メッセージを受け取っていただきます。

今から50~80年前の萩の海を泳いでいた魚たち・・・皆様にいったい何を語りかけてくるのでしょう?

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by hagihaku | 2016-12-30 12:03 | いきもの研究室より
萩博物館の「龍蛇様」・・・セグロウミヘビ(2016.12.29)

b0076096_11584933.jpgうわっ!ヘビだ!びっくりした~ ・・・と、写真を見て驚いた方が多いことでしょう。
まるで生きているかのような、とあるヘビの剥製。これも12/16に新装オープンした新「いきもの発見ギャラリー」の隠れた見どころのひとつ。

私たちがよく見聞きする陸のヘビとは違います。海にすむウミヘビの一種、セグロウミヘビです。コブラ科のヘビで、人をも死に至らしめるほどの猛毒の持ち主。そんな話を聞くと恐くなってしまうかもしれませんが、このヘビは別格、古来より人々に特別な扱いを受けてきた神聖なる生物なのです。

出雲の国(現在の島根県東部)では、神々が集まるとされる「神在月」(現在の11月ごろ)、このヘビが海辺にたどり着いて打ち上げられるといいます。人々はこれを「龍蛇様」と呼び、神々の先導役、神の使いとして敬い、出雲大社や佐太神社や日御碕神社(漂着地よって決められた神社)に奉納し「神在祭」なる儀式をおこなうのだそうです。

セグロウミヘビはもともと南のあたたかい海にすむウミヘビですが、対馬暖流に乗って日本海へ、風波によって出雲の海岸に漂着するのがちょうど「神在月」の頃とのこと。

対馬暖流は萩の沖を流れて出雲の方へ向っていきます。また、11月だけでなく冬全体にわたって北西からの風波がありますから、冬場に萩付近にもセグロウミヘビが漂着することがあります。近年ではちょうど3年前の2013年12月29日、萩の西の長門市油谷の海岸に漂着し、山口県水産研究センターからの紹介で当館に持ち込まれました。それが剥製となって当ギャラリーで初めてお目見えとなりました。

神在月より一足遅れて出雲の国の手前に到来した「龍蛇様」。皆様にどんな縁やご利益をもたらせてくれることでしょう。年末年始、ぜひ萩博物館の新「いきもの発見ギャラリー」でご対面ください。

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by hagihaku | 2016-12-30 11:59 | いきもの研究室より
「ザ・シェリング・バー」も萩博物館の新「いきもの発見ギャラリー」に健在!(2016.12.28)

b0076096_1055974.jpgつい先日の12/16に新装開展した萩博物館の新「いきもの発見ギャラリー」。

このギャラリーの見どころのひとつは、何といっても「ザ・シェリング・バー」。シェリングとは、「貝を集める」「貝を楽しむ」といった意味の英語。まるでバーのように気軽に立ち寄って萩付近の貝を手にとって眺め、気に入ったものを持ち帰っていただけるという、約10年前に当館内に誕生した、当時おそらく「全国初」の体験型展示。wikipediaの萩博物館のページにも記されています!

b0076096_1062467.jpgかつて萩博物館&NPOイベント班の連携で萩付近の海岸の貝の採集調査の余品を来館者におすそわけすることからはじまり、現在はNPO自然おたから班のみなさんが息長く懸命かつ丁寧な貝殻の採集と補充を続けています。

b0076096_10104765.jpg 「常連」の子どもたちが休日に訪れて貝殻採集に熱中したり、県外からの観光客が予想外にハマってしまい2時間もここに滞在したことも。非常に人気があるため、現在では持って帰っていただける貝殻の個数を数個に限定させていただいています。

b0076096_101139.jpg10年目を迎えるこの人気の体験型展示はしっかり新「いきもの発見ギャラリー」内の一角に引き継がれ、冬休みそして年末年始のみなさまをお待ちしています。なお、あくまでも萩近海の環境調査のための貝殻採集のデータ収集後の余品なので、日によって貝の種類や量が変動しますのでご了承ください。

b0076096_1011153.jpgちなみに左の写真は、平成19年3月に「ザ・シェリング・バー」が初登場した際の広報資料の写真。バーテンダーに扮した現・副館長(左)が客に扮する広報担当職員(右)と掛け合いで、まさしく「バー」のようなやりとりを実演中。

萩博物館は年末年始も開館!冬休みの親子のみなさん、お子様連れで山口県や近県にご帰省の方、ぜひお立ち寄りください。

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by hagihaku | 2016-12-28 10:12 | いきもの研究室より
萩博物館に新「いきもの発見ギャラリー」新装オープン!(2016.12.16)
自分の家には無理だけど、自分の町のどこかにこんな処があったらいいなぁ・・・と、少年時代の私がおぼろげながらに憧れた空間。それは、貝や昆虫や鳥などの標本がギッシリ並んでいて、どこかで見た本に描かれていた中世ヨーロッパの「驚異の部屋」(ヴンダーカンマー)がかもしだす、ちょっとレトロでワクワクするような独特の雰囲気。そんな部屋が、萩博物館の一角に誕生しました!

b0076096_1723235.jpg新「いきもの発見ギャラリー」です。冬休み、そして年末、お正月のお出かけ先として最適!なにせ、萩博物館は年末年始も開館していますから。

b0076096_17234233.jpg実は「いきもの発見ギャラリー」なる部屋は萩博物館内に数年前からすでにありました。しかし、一昨年の大河ドラマにあわせて特設展示「兄松陰と妹文」が設営されるともに約2年ほど休止。このたび、その特設展示が撤収されたのに伴い、このたび、その場所に「いきもの発見ギャラリー」が新生したのです。

b0076096_17235346.jpg特設展示のしっとりした雰囲気を踏襲しているため、いい具合にレトロ感が出て、上に書いた「驚異の部屋」(ヴンダーカンマー)っぽい雰囲気になっています(私としてはまだまだ進化&深化させて真のヴンダーカンマーにしていきたいと思っていますが)。


室内には順路もストーリーもありません。みなさまが気になった箇所に立ち、思い思いに標本に対面すればするほど、標本自ら直接メッセージを投げかけてきます。「かめばかむほど味のでる展示」です。

b0076096_1724452.jpg取り急ぎ今日はこのギャラリーの新装オープンのお知らせまで。室内に散在するコンテンツやトリビアについては、また追って続々とご紹介していきたいと思います。お楽しみに!

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by hagihaku | 2016-12-26 17:26 | いきもの研究室より
さようなら、長州なまこファイブ(2016.9.3)
今年(2016年)の2月から萩博物館のエントランスの小型水槽で飼育展示をしてきた五色のナマコたち。来週の9/6(火)をもって、約半年にわたる展示を終了させていただくことになりました。

b0076096_10502332.jpg「幸せを呼ぶ白いナマコ」といわれる突然変異(アルビノ)の純白のマナマコ(愛称「マシュマロ」)を筆頭に、黄白色の変異個体(愛称「マロン」)、最も美味とされる赤なまこ(愛称「ラズベリー」)、内湾にすむ青なまこ(愛称「ミント」)、同じく内湾好みの黒なまこ(愛称「ショコラ」)。

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・・・いずれも萩をふくむ山口県(=長州)が生んだ精鋭として、「長州なまこファイブ」の名で皆様にかわいがっていただきました。

彼らの本来の活動期は冬。その後半年も頑張ってもらいましたが、「郷土の生命の魅力&不思議を伝える」という使命を終え、今後は研究室で「夏眠」に入る予定です。

開催中の特別展「衝撃!ビッグアニマル大接近」(9/25まで無休)のご観覧と共に、「長州なまこファイブ」と最後の対面&記念撮影を!

(※掲載の生体写真は今年2月撮影のものです)

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by hagihaku | 2016-09-03 10:51 | いきもの研究室より
カブトガニを萩・長門近海で約30年ぶりに発見!萩博物館で飼育展示(2016.3.25~)
平成28年3月上旬、「生きている化石」と呼ばれるカブトガニが山口県長門市の野波瀬で採捕されました。
山口県の日本海側の萩市・長門市近海(いわゆる「北長門海岸」)では1984年に萩市の姥倉運河で採捕されて以来約30年ぶりの珍事となります。
このカブトガニを萩博物館で飼育展示することになりましたのでお知らせします。

■採捕から寄贈の経緯
【採捕地】 長門市三隅下野波瀬  
【採捕日】 平成28年3月7日(月) 
【採捕方法】 漁港沖の水深約22mのカレイ建網にかかる
【採捕者】 松本 剛 氏(山口県漁協野波瀬支店) 
【体のサイズ】 全長43cm、甲羅の幅23.7cm、体重1,26kg (オスの成体) 
【経緯】 山口県漁協野波瀬支店→萩水産事務所→山口県水産研究センター→萩博物館へ電話連絡。いったん水産研究センター職員が野波瀬漁港にて引き取り、センター内の飼育設備でストック → 約1週間後、萩博物館が引き取る。

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■カブトガニとは
兜のような甲羅をもつ節足動物で、カニのなかまのように見えますが実はクモ(蜘蛛)に近いのなかま。
約2~3億年前の古生代からほとんど姿を変えず生息しているため「生きている化石」として学術的に貴重な生物です。
干潟の泥のある海底にすみ、ゴカイなどを食べて生活しています。日本、中国、フィリピン、インドネシアに分布し、日本ではかつては各地にたくさん見られましたが、次第に生息環境が失われて減少し、絶滅の危機に瀕している種類として、環境省により「絶滅危惧I類」に指定されています。
現在の日本での生息地は瀬戸内海、九州北部の各地に点在する約10箇所のみとなりました。

■今回のカブトガニの重要性
山口県では瀬戸内海側では山口湾などの生息地が有名です。
しかし、日本海側での発見はたいへん珍しく、下関市の響灘沿岸(彦島・安岡・室津・特牛・島戸)で約5回ほど発見されているものの、萩市・長門市を含む北長門海岸に至っては下記2回にすぎません。

①1980年代頃:長門市近海 漁業者が採捕 (情報提供:山口県水産研究センター)
②1984年9月22日:萩市香川津(姥倉運河)漁業者が採捕 (旧萩市郷土博物館で飼育展示後、標本として保管)

山口県の日本海側の萩市・長門市には九州方面から対馬暖流が流れてきているため、九州北部の生息地(津屋崎、今津湾、伊万里湾、壱岐、平戸、西海)のいずれかから幼生が来遊し、偶発的に定着して成長した可能性があります。
近年、萩市三見飯井にカブトガニの甲羅が漂着していたという未確認情報もあるので、萩市三見~長門市三隅にかけてのどこかに今もカブトガニが細々と生息しているかもしれず、今後の情報収集や調査が期待されます。

■飼育展示について
萩博物館にて下記の場所・期間に飼育展示公開します。
展示場所:萩博物館エントランス(無料ゾーン)の小型水槽
展示期間:平成28年3月25日(金)~4月10日(日)
(※体調不良になった場合、早めに飼育展示を終了することがあります。)

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by hagihaku | 2016-03-25 15:09 | いきもの研究室より
白・黄・赤・緑・黒の「長州なまこファイブ」、萩博物館で飼育展示(2016.2.11~)
本年1月、珍しい純白のナマコと黄白色のナマコが萩近海で見つかり、萩博物館が寄贈を受けたので、2/11(木祝)より飼育展示することなりましたのでお知らせします。

【発見から寄贈の経緯】

①純白のナマコ   
採集地:長門市油谷久原 
採集日:平成28年1月22日(金) 
採集方法:磯見漁
採集者:磯嶋正嗣さん(長門市在住)  
体長:約25 cm 
経緯:山口県漁協仙崎地方卸売市場に出されたものを山口県水産研究センターが引き取り、萩博物館へ搬送

②黄白色のナマコ
採集地:萩市江崎湾 
採集日:平成28年1月11日(月) 
採集方法:ルアージギングでかかる
採集者:大林洋幸さん(萩市在住) 
体長:約20 cm   
経緯:萩博物館へ連絡が入り、館職員(堀)が大林氏の滞在地・須佐を訪問し引き取る

【これらのナマコの種類について】
純白・黄白色のどちらも、一般に食用とされる「マナマコ」(真海鼠)*の突然変異と考えられます。
通常、「マナマコ」のうち岩礁にすむ赤褐色のものは「赤なまこ」、砂泥底にすむ緑褐色~黒褐色のものは「青なまこ」「黒なまこ」と呼称されますが、そのいずれかが色素がなくなり純白に、または色変わりして黄白色になったものと思われます。
(* 現在、「マナマコ」という種類そのものは、北にすむものと南にすむもので別種、または「赤なまこ」タイプと「青・黒なまこ」タイプとで別種と考えられています。)

今回のもののように白っぽいものはほぼ毎年のように全国各地で数回ずつ見つかっているものの、低い確率でしか生まれてこない上、自然界では目立つため外敵に襲われやすいらしく、通常タイプの個体と比べて非常に少ないため、見つかると「縁起物」「幸せを呼ぶ」として喜ばれます。

【飼育展示について】
萩博物館では平成18、19、25年にも近海の白いナマコを飼育展示したところ好評だったため、今回は純白・黄白色のナマコに、上記の赤褐色の「赤なまこ」、緑褐色の「青なまこ」、黒褐色の「黒なまこ」も参考として加え5匹セットで「長州なまこファイブ」として飼育展示します。
なお、ちょうどバレンタイン~ホワイトデーの時期にあたるため、個々にスイーツにちなんで下記のような愛称をつけて親しんでもらいます。

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萩博物館で2016.2.11から公開される「長州なまこファイブ」
左から順に
・純白のマナマコ(愛称「マシュマロ」
・黄白色のマナマコ(愛称「マロン」
・「赤なまこ」タイプのマナマコ(愛称「ラズベリー」
・「青なまこ」タイプのマナマコ(愛称「ミント」
・「黒なまこ」タイプのマナマコ(愛称「ショコラ」


大林洋幸さんからは黄白色のナマコだけでなく、赤・黒タイプのナマコもご寄贈いただきました。

展示場所: 萩博物館エントランス(無料ゾーン)の小型水槽
展示期間: 平成28年2月11日(木・祝)~3月31日(木)(可能な限り、その後も飼育展示を継続)

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by hagihaku | 2016-02-09 12:51 | いきもの研究室より
危険なヒョウモンダコ、今冬も萩近海に出現!
25年(2013)の冬にもこの萩博ブログで紹介し萩博物館で飼育展示した危険な小型タコの一種・ヒョウモンダコが今冬も萩のとなりの長門市油谷川尻に現れましたので紹介します。 

27年(2015)12月25日、長門市油谷川尻の山根正次さんが潜水によるサザエ漁の最中、海底のサザエ殻に入ったヒョウモンダコ1匹(長さ約6cm)を発見し、慎重に採取して港に戻りました。
知人の漁業者に見せたところ、「よく見るイイダコと何が違うの?」といった声が聞かれ、山根さんはこのタコの存在や危険性がまだ十分に認識されていないことを痛感したそうです。
そこで、不慮の事故を防ぐため公共機関からの注意喚起を期待して萩博物館に寄贈されました。

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【採集地】 長門市川尻漁港付近 水深約3m
【採集日】 平成27年12月25日
【採集者】 山根正次さん(長門市油谷川尻在住)

【ヒョウモンダコとは?】
南日本の沿岸にすむ全長5~10cmの小さなタコ。
餌のカニなどを麻痺させて捕えたり敵に反撃するため、口に猛毒をもっています。刺激されると、自分の危険性をアピールして威嚇するため、全身に青色の輪紋を映し出しそれがヒョウの柄のようなので「豹紋蛸」と呼ばれます。
さらに刺激されると相手に噛みつき、口からの猛毒により、人でさえ麻痺や呼吸困難を起こし最悪の場合は死に至ることもあるといわれています。

【萩近海での出現状況】
かつて(2000年より前)は千葉県以南の太平洋側や沖縄だけにいるとされていましたが、近年は海水温が高いためか、福井県以南の日本海側でも確認されています。
山口県日本海側では、萩博物館・山口県水産研究センター・下関市立しものせき水族館(海響館)による共同調査や、山口県萩水産事務所による情報によると、2001年から15年連続で目撃され、目撃数は通算100例を超えます。
近年では卵も観察されているため、近海に定着し繁殖しているものと思われます。今後も出現する可能性が高いため注意が必要です。

【飼育展示について】
ヒョウモンダコはこちらが何もしなければ襲ってきませんし、萩近海ではあまり多くは生息しないと思われます。
しかし、たまたま遭遇しても通常は青い輪紋がなく目立たないため、うっかり触ってしまう危険性があります。特徴をよく認識し、いたずらに触らないことはもちろん、知らず知らずのうちに触れてしまわないよう注意することが重要です。
そこで、このタコの生きている時の形態を広く認識していただくため、下記の通り萩博物館で飼育公開します。

【展示場所】 萩博物館エントランス水槽(無料ゾーン)
【展示期間】 平成27年12月29日(火)~平成28年1月31日(日)
(※ 体調不良時には展示を中止する場合がありますので、なるべく早めのご来館をおすすめします)


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by hagihaku | 2016-01-06 10:47 | いきもの研究室より
山口県初のアカオビハナダイ、限定飼育公開!(2015.9.6まで)
今日で夏休みが終わり、萩博物館で7/4(土)から開催してきた27年度(2015)夏の特別展「べっぴん!美形いきもの帳」も閉幕の9/6(日)まで残すところあと1週間となりました。

去る8/28(金)、この特別展の来場者数が3万人を突破したため、記念セレモニーを開催すると共に、本展の最後の最後のトッピングとして、山口県ではたいへん珍し~い美魚を飼育公開します!

その美魚とは・・・

アカオビハナダイ(赤帯花鯛)

南日本から熱帯太平洋にすむハタ科の美しい魚で、成長して繁殖期になるとオスの体に名前の通り赤帯が現れます。
かつては山口県にはいないとされてきましたが、幼魚が平成26年(2014)6月に県内で初めて萩市須佐で目撃され*、さらに9月に萩市相島でもダイバーが発見**、その後、現在にかけて両地で時々目撃されるようになりました。
南の海から卵や稚魚のころに対馬暖流によって山口県北部に運ばれ、ここで成長しすみつくようになったものと思われます。

【情報提供】 * スサリゾートダイビングサービス(萩市)、** シーアゲイン(山口市)

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この魚は、県内で初発見以来、ダイバーが海中でしか見ることのできない「山口県有数の珍魚」となっていました。
そこで、漁協よりご許可をいただき、萩博物館は昨年10月に萩市須佐にて幼魚を採集。
その後、同館の研究室で飼育維持し、1年後の本年秋から飼育公開の予定でした。
しかし、早くも美しく成長し特徴的な「赤帯」が現れてきたこと、折しも「美しい生物」を特集した「べっぴん!美形いきもの帳」展が来場者3万人を突破したことから、この美魚を「この夏最後の地元からの科学ネタ」として下記の通り特別公開することとしました。

【採集地】 萩市須佐長磯 水深12 m
【採集日】 平成26年10月中旬
【協力】 スサリゾートダイビングサービス・山口県漁協須佐支店
【大きさ】 全長 約7 cm (採集当時は約3~4 cm)

【展示場所】 萩博物館エントランス特設小型水槽
【展示期間】 平成27年9月6日(日)まで (生体の体調により中止の場合あり)

萩博物館では、お盆過ぎから「べっぴん!?カラフルいきもの七つ星」と題して次の7つの色とりどりのいきものたちも追加展示中です。
①赤いアメリカザリガニ(通常型)
②青いアメリカザリガニ(色彩変異)
③黄色いニホンアマガエル(色彩変異)
④緑色のニホンアマガエル(通常型)
⑤黒いニホンアマガエル(色彩変異)
⑥紫色のバフンウニ(色彩変異)
⑦白色のマナマコ(色彩変異)


これら7つの生体展示とあわせ、このたびのアカオビハナダイをこの機会にぜひご覧ください!

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by hagihaku | 2015-08-31 19:02 | いきもの研究室より