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松陰と俊輔をつなぐ一本の脇差―「長州ファイブ展」より①―
7月1日からのオープンが目前に迫った「長州ファイブ展」。「何が展示されるの?」といったご質問にお答えすべく、ここで一つご紹介します。

b0076096_19192863.jpg当館に1本の脇差(わきざし)があります。実はこの脇差、あの吉田松陰が所持していたという伝承があるのです。つい半年ほど前までは松陰遺墨展示館で公開されていたので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

しかもこの脇差、松陰が海外密航を試みた際に持っていたというのです。ただしあくまでも「言い伝え」ですので、本当かどうかはわかりませんし、また今後、その真偽がはっきりすることはないだろうと思います。

ところが、ここから先の話が面白いところで、伝承によれば「のちに伊藤俊輔(博文)が入手し、神戸の実業家を経てカナダ人に贈られた。昭和63年(1988)日加両国親善の証として松陰生誕地に戻したいというカナダ人の強い希望から、萩市に寄贈された」というのです。

たしかに脇差そのものについては、真偽のほどがわからないため「たいしたことないじゃないか」と言われても仕方がありません。また松陰の脇差が俊輔に渡ったというのも、エピソードとしてはできすぎのような気もします。

とはいえ、海外密航を果たせなかった師と、9年後にそれを実現した弟子とをつなぐアイテムという意味ではとても興味深いものがあります。「海外密航の遺伝子」とでもいうべきものが、二人の間で継承されていたのかもしれませんね。

(道迫)
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by hagihaku | 2006-06-29 19:21 | 企画展示室より
大島中学2年生が大島の昆虫調査に挑戦!ー第4の巻
b0076096_17352140.jpg6月29日、本日は真夏日となり、こんな日に昆虫採集は生徒達にコクだと思い、日陰の多い神社を採集地に選んだ。しかし、夏の神社は地獄だった。生徒達は半ズボンに半袖の体操着姿。ヤブカの総攻撃を受けたのだ。それでも生徒達は「カも昆虫ですよね。」と言って採集していた。なんて健気だ!可哀想になった私は、一旦、学校に戻って水分補給をしてから、学校周辺で採集することにした。こんな日は、海に入れる貝班がうらやましいかったけど、みんなよく頑張りました。おつかれさん!



b0076096_17362913.jpg今回のMVPは、チビクワガタを採ったK.Tさんとホシベニカミキリを採ったR.Nさんに決まりました。
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by hagihaku | 2006-06-29 17:49 | 萩博講座(ワークショップ)
「長州ファイブ展」完成しました!
7月1日のオープニングに向け、学芸班スタッフ総出で昨晩遅くまで展示作業、照明調整を行いましたところ、ついに「長州ファイブ展」が完成いたしました!

b0076096_15114433.jpg←もうお気づきの方も多いとは思いますが、先般ブログで紹介させていただいた肖像画の人物は、「長州ファイブ」のリーダー格とされる井上馨(聞多)です。肖像画のあまりの立派さに、「NPO萩まちじゅう博物館」の皆さんも、ため息をつかれていました。







b0076096_1515211.jpg一方、今回の展示の主役である伊藤博文(俊輔、のち春輔)のコーナーも、幼少のころから「書の達人」とうたわれた彼の筆跡をじっくりご覧いただけるようになっています。しかも手前にある「のぞき型ケース」では、なんと伊藤の英文筆記を間近でご覧いただける仕掛けになっています。→





そのほか写真パネルを含めて盛りだくさんの「長州ファイブ展」。展示資料の詳しい内容は、期間中このブログでも、1点ずつピックアップして可能な限りご紹介したいと考えています。

ということで、今度の週末はぜひ萩博にいらしてください。とくに夏休みには、中学生や高校生など、これから自分の進路をどうしようかと迷っている若い君たちをお待ちしています。この5人を通じて、きっと何かが見えてくるに違いありませんから。

(道迫)
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by hagihaku | 2006-06-29 15:30 | 企画展示室より
ただいま、夜8時すぎ。展示の突貫工事中!
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今日は、夕方5時からNPOの企画イベント班のみなさん十数人と共に、7/1からの「はしれ機関車!はしれ船!」展の準備をおこないました。みなさん、お疲れさまでした!
萩再発見ギャラリーには・・・上の写真をごらんください。神々しい、今にも走り出さんとばかりの立派な北前船がお目見えしました。

さて、そして夜8時。学芸スタッフは総出で残って、展示の微調整や照明などの突貫工事。今夜、まだまだ作業は続きます・・・。
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by hagihaku | 2006-06-28 20:02 | 展示のご案内
人面魚!?
b0076096_19501265.jpgこの顔をごらんください。ふくらんだ顔に、三角の鼻と、厚いクチビル。・・・こんな生き物をいただきました。昨日(6/26)、萩市玉江浦の定置網にかかったということで寄贈していただいた「魚」です。顔の幅は10cmほど。まさか人面魚!?
b0076096_19342853.jpg右の写真のとおり、体を上から見るとどうでしょう。エイのなかまの魚なのです。長さは23.5cm、体重は345gほど。
正体は、「シビレエイ」という種類のエイ。なにがどう「シビレる」のかというと、このエイ、顔の両脇に発電器をもっていて、50~60ボルトの電気を発生するのだそうです。そうしてまわりの小魚などをシビレさせて、食べるんだそうです。オチャメな顔をして、なかなかやりますね!
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by hagihaku | 2006-06-27 19:50 | いきもの研究室より
「宇田の自然を知ろう~海の生き物編」第1回
今日から、宇田小学校5・6年生の総合学習「宇田の自然を知ろう~海の生き物編」がはじまりました。これから10月まで、合計8回のシリーズ授業です。

第1回目の今日は、さっそく海へ!!と思っていたのですが、本格的な梅雨に入ったせいか、体調がちょっとよくないお友だちが多かったので、今日は室内授業に・・・。その模様をお知らせします。
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← 5・6年生8名(3名はお休み)で理科室に集合。実験机に、なにやら大量の砂が敷いてあります。堀から最初のお話を聞いているあいだも、チラチラと気になるみんな。

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← と、いきなり堀が黒板に、「財」「貯」「貸」・・・と漢字を書きはじめました。え?国語の授業!?

これらの漢字のすべてに共通していること・・・それは「貝」という漢字が使われていることですね。
大昔、貝はお金として使われていました。だから、お金に関係した漢字には「貝」という漢字が入っているのです。
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← そこで堀が質問。実際にお金として使われて、この「貝」という漢字のモデルになった貝とは、いったいどんな貝なのでしょう? 
・・・答えの貝が、みんなの目の前の砂の中にあります。さあ、さがし当ててみましょう!!

「え~っ?」と、みんな砂をさぐって、これかな、それかな・・・と、モデルになりそうな貝をさがします。観察眼をフル発揮中!
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← そこで正解を。黒板に書いたように、古代文字をたどっていくと、もとは、「タカラガイ(宝貝)」の形なのです。「貝」という漢字は、タカラガイの象形文字だったのです。
砂の中からタカラガイを選んだお友だちはいたかな? ・・・というわけで、みんな貝に少し興味をもった模様。
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← さて、授業の後半は「室内採集」です。机の上に広げた砂(ある場所から萩博スタッフが集めてきた貝殻まじりの砂)から、カワイイ貝、カッコいい貝、心にビビッときた貝などなど、なるべくたくさん採集しましょう。貝の名前を知りたい時は、堀に聞いてね。
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← みんな採集に夢中。机の上の砂だけでは もの足らず、予備の砂にかぶりついて採集したお友だちも!


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← そして、採集した貝を自分なりに種類分け。この作業がいちばん大事。同じようでも違う種類、違うようでも同じ種類・・・ 観察眼、モノを見極める力がここでしっかり鍛えられるのです。
最後に、いちばんたくさんの種類(51種!)を見つけたTN君と、いちばん珍しい貝をゲットしたMS君に、萩博オリジナルのタカラガイストラップがプレゼントされました。
さあ、みんなの心は海の世界に向けて、しっかり温まったかな! 次回7/3は、いよいよホンモノの海で、いきもの採集にチャレンジです!
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by hagihaku | 2006-06-26 19:38 | 萩博講座(ワークショップ)
リュウグウノツカイの竹フィギュア
b0076096_1314410.jpgb0076096_1314177.jpg深海魚のリュウグウノツカイ(竜宮の使い)のフィギュア(長さ30cmぐらい)。とってもカワイイでしょう? NPO会員で竹とんぼ職人の秋山さんが、萩でとれた竹を使って作ってくださいました。

萩の海は、リュウグウノツカイなど珍しい深海魚が昔からちょくちょく出没する、「なぞの海」。
b0076096_131265.jpg1930-40年代の萩で深海魚の調査や収集にとりくみ、自力で博物館を建てた田中市郎氏が亡くなって、今年でちょうど60年。氏がとても大事にしていた長さ1m30cmのリュウグウノツカイの標本は今、萩博に引き継がれ、りっぱな剥製(はくせい)となって保管されています。萩博では、夏休みでの公開を検討中!! → 
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by hagihaku | 2006-06-25 13:08 | いきもの研究室より
昨日のクイズ「ザ・かしぱん」の正解は
昨日のクイズ「ザ・かしぱん」、みなさん考えてみてくれましたか?さて今日は、正解をお知らせしましょう。

正解は、②です。まあ、文の雰囲気が私(堀@いきもの研)っぽかったので、たぶん海のいきものだろうとバレてたかもしれませんが・・・

この「かしぱん」なるモノは、ウニのなかまの、正真正銘の海洋生物。せんべいというか、クッキーのような形も、小判マークが並んだ桜の花のような模様も、すべてヤラセではなく、自然が作りだした芸術なのです。姿形が菓子パンに似ているため、「かしぱん」と名づけられました(食べられませんが・・・)。
昨日紹介した「かしぱん」は、正式には「ハスノハカシパン(蓮の葉・菓子パン)」という種類です。海底の砂に浅くもぐって暮らしていて、生きている時は紫色で短いトゲがたくさん生えています。

b0076096_1291385.jpg「かしぱん」にもいろんな種類があり、たとえば右の「スカシカシパン(透かし菓子パン)」なんていうのもあります(直径11cmぐらい)。「ヒモを通して飾ってね!」といわんばかりの穴が5つ最初から開いていて、神様がお戯れ(?)でつくられたかのような姿で、がんばって生きてます。

今回の「ハスノハカシパン」は、私が研究関係でいろいろ交流している水産大学校の学生さんが瀬戸内海で採集し、分けてくれたものです。た~っくさんいただいたので、これからイベントや企画で使おうかと思ってます。
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by hagihaku | 2006-06-24 12:20 | いきもの研究室より
古文書を読む会初級編はじまる!─小学唱歌「蝶々」の二番の歌詞は?─ 
6月20日(火)、「古文書を読む会」初級編がはじまりました。
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古文書というと何だか難しいそうなイメージですが、この講座では「かな」を中心にマスターしていきます。
 テキストは、江戸時代の寺子屋や明治時代初めの小学校の教科書を使います。初回で使ったテキスト、明治14年(1881)の「小学唱歌集」では、「かなくずし字」で書かれた「蝶々」「蛍」「君が代」などを歌いながら解読しました。当時は「蛍の光」ではなくて単に「蛍」という題名だったし、「君が代」は二番の歌詞もありました。
 そして「蝶々」の二番は、「おきよおきよ、ねぐらのすずめ」ではじまる歌詞で、何と「すずめ」がテーマだったのです。
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by hagihaku | 2006-06-23 18:18
クイズ 「ザ・かしぱん」
b0076096_9591537.jpgb0076096_9593820.jpg今日は、「かしぱん」("kashipan")といふものを紹介しましょう。白くて固く、直径が6~7cm、せんべいのような感じです。

← 表面には小判のマークが5つあって、桜の花のような模様になっています。

さて、そこで質問です。この「かしぱん」なるものの正体、それは次の3つのうちのどれでしょう。

① 幕末のころ、小麦粉を固めて焼いて作った携帯用の食料。西洋の菓子パンをモデルに作られたので、当時から「かしぱん」と呼ばれている。

② 海の底にすむ生き物。ウニに近いなかまで、砂のなかにもぐってくらしている。姿が菓子パンに似ているため、この名前がついた。

③ 梅雨なのにあまり雨がふらない時、雨を呼ぶための「おまじない」の品。江戸~明治時代、円く平たい餅(もち)をつくり、傘の先にさして家の前に立てておく風習があった。形が菓子パンのようなので、「かしぱん」と呼ばれる。

さあ、どれが正解でしょう? じっくり考えてみてくださいね。答えは明日のブログで!
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by hagihaku | 2006-06-23 10:24