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ヨルダン国におけるまちづくり協力
学芸員某は、担当の企画展を12日にオープンさせた直後より、ヨルダン国に派遣されています。
JICAの技術協力プロジェクトへの協力で、今回が第7次となります。
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首都アンマンから北西に約30kmの古都サルト市では、2007年より、萩の「まちじゅう博物館」に倣ったまちづくりが進められています。
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サルト市には、毎日、アンマンから車で通っています。
かつては馬で行き来したとされる丘越えの脇道では、通るたびに様々な発見があります。
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サルト市は(何度も紹介して恐縮ですが)、ヨルダン建国時に首都だった「まち」です。
中心市街地には、1000棟に及ぶ歴史的な建物が密集し、アラブの伝統的な暮らしが息づいています。
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「まち」に数多存在する資源を、市民自らが再発見し、その価値を共有し、そして持続的に観光活用しつつ保全継承する仕組みを定着させるとというのが、プロジェクトの目的です。
今回は、サルト市の博物館において、市民参加で日常生活に関するテーマ展示を開催することに取り組んでいます。
市民による地域資源の再発見と共有を進めようというものです。
ローカルガイド・インタープリターと協議し、今季はオリーブをテーマとすることになりました。
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搾油を目的としたオリーブの実の収穫は、10月から12月中旬までとされています。
最盛期を過ぎて終わろうとしていたのですが、折よく、脇道を走っている際に、家族での摘み取りに出遭いました。
熊手状の道具を使い、髪をすくように実を落とします。
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地中海性気候のサルト市では、昔からオリーブの生産が盛んでした。
一般的にはアジュルンやジェラシュといったヨルダン北部の大量生産地が知られていますが、サルトのオリーブ油は、わざわざアンマンから買い求めに来る人がいるほど美味しいとされています。
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自家で消費するものは、自家の畑や庭先のオリーブでまかなうという家が多数あります。
実に付いた埃を洗い流してくれる10月最初の雨(地中海性気候ではこの頃より雨が降り始める)を、心待ちにする生活が息づいています。
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サルト市内には、市民が摘み取ったオリーブを持ち込む搾油工場が10か所以上あるとされます。
その一社を訪ねたところ(なぜか、萩市においてはお疎かになっているフィールドワーク!)、1960年代まで用いられたいた搾油臼のローラーが置いてありました。
「笠山石!!」に良く似た材質の石材に驚きました。
「火山の石」で、サルトの近郊に産するとのことでした。

(学芸員 某 )
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by hagihaku | 2015-12-22 12:47 | くらしのやかたより