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萩博物館ビッグアニマル展にリュウグウノツカイ巨大標本を追加(2016.9.17~25)
b0076096_1956267.jpg山口県萩市の萩博物館で7/15から開催してきた特別展「衝撃!ビッグアニマル大接近~地球をゆるがす巨大動物たち~」は、閉幕の9/25(日)まであと約10日となりました。先日9/10には来場者数が4万人を突破したことを記念し、ある巨大動物の標本を明後日9/17(土)から閉幕日の9/25(日)まで追加展示することが決定!

その巨大動物の追加展示に先立ち、昨日9/14(水)に一足先に「衝撃!」の報道公開をおこないましたので、その様子をご報告します。

b0076096_19564852.jpg午前11時前、萩博物館の敷地の一角に報道関係者の皆様が続々と集合。右端は、ビッグアニマル展の主担当者の堀。

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11時ちょうど。堀が神妙な面持ちで語り始めました。ビッグアニマル展が4万人を突破したこと、来場者から「とある巨大動物」の実物を見たかったとの声が多かったこと、それを受けて閉幕までの期間限定で追加展示に踏み切ること・・・等々。
右奥には、何やら大きなビニールシートを前にスタンバイしているスタッフ数名の姿が。

b0076096_19572772.jpg大きな声で、堀からシートをめくるよう号令が出ました!
おもむろにシートを持ち上げ、めくるスタッフたち。シートの下には何が隠されているのでしょう?

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シート下の物体をめがけ、報道陣の皆様が一斉に歩み寄ります。その目線の先にあるものは!?

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たっぷりの水が!? シートを四角く囲ってつくられた細長い容器に水が満たされています。
・・・その水の底に、細長~い物体が1・・・2・・・3・・・4体も沈んでいます!

b0076096_19582485.jpgその体へ、頭の部分から接近!
魚!? ややグロテスクながらも、神々しさとオーラを感じる、貫禄のある顔。
・・・が、その本体の巨大さ、長大さといったら・・・

b0076096_19584190.jpg人間2人分に匹敵!いや、それを超えるほどの長い、龍のような体を横たわらせる巨大動物!

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生物に関心のある方ならもうお分かりでしょう。
数年に一度、いや10年に一度現れるかどうか分らないとされる「まぼろしの珍魚」。
「日本の人魚伝説のモデル」「竜宮城から使者」とも語り継がれる、そう、リュウグウノツカイ(竜宮の使い)!

全国的にはきわめて稀で珍しい魚ですが、萩をふくむ山口県日本海側は約80年前からこの魚がしばしば出没する場所として知られ、この近海への出現は分かっているものだけで19回!

その19回のうち、地元に立つ唯一の総合博物館であるここ萩博物館(およびその前身となる館)には標本8点、写真4点、計12点が持ち込まれ、保管されてきました。一館としてのリュウグウノツカイの所蔵数はおそらく全国的にも最多レベルと思われます。
これらのうち、ホルマリン漬けとなっていた4体の標本の整理と再計測を兼ね、このたび報道公開したのです。

4体の標本は、右から
① 2010年1月29日 長門市大日比に接岸、全長約3.9m
② 2011年2月21日 阿武町宇田の定置網に入網、全長約3.7m
③ 2013年2月5日 長門市通の定置網に入網、全長約3.1m
④ 2014年3月7日 長門市白潟に漂着、全長約4.4m

そのうち、当館所蔵で最大なのが④(写真の左端)。
当館所蔵のあらゆるリュウグウノツカイ標本のうち最大であるだけでなく、萩博物館調べでは西日本各地で漂着または採捕、博物館・水族館・研究機関に持ち込まれ保存されていることが発表されているものの中でも最大級! 西日本最大級の巨大標本です。
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実はこの④の巨大個体は、当館に持ち込まれて以来、実物を見せてほしいとの要望が何度もありました。さらに、現在当館で開催中のビッグアニマル展の会場内で左のような実物大写真を掲示していたところ、来場者の方々から「実物を見たい!」「実物はどこにあるの!?」といった声がアンケートやガイドスタッフに寄せられていました。

それならば、この④の1体を、ビッグアニマル展の閉幕まぎわの短期間だけでも、また、も簡易的な展示方法ででも公開する意義があると判断し、限定公開に踏み切ることとなったのです。

実物大写真を撮ったころはご覧のように銀白に輝いていましたが、ホルマリン漬け標本となり、数年経つとどうしても色は抜けてしまいます。それでも模様は残り、リュウグウノツカイ独特の神々しさ、威風堂々とした風格はしっかり温存され、見る人を圧倒する強烈なオーラがメラメラとにじみ出ています。

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本来であればホルマリン漬け標本は分厚いアクリル板を重合した専用ケースを使って展示しますが、それをやるとなるとものすごくお金がかかります。限られた予算と時間と数々の制約の中で何とか展示を実現すべく当館職員が頭をひねってひねってひねって「棺」型の展示什器を考案。昨日の夜遅く、萩博物館の展示会場の一角にしつらえられました。
簡易的ながら、なかなか重厚でしょう?名づけて『竜宮の棺』(りゅうぐうのひつぎ)。「ご本尊」は明日の閉館後、夜中にここに入り、明後日9/17(土)からの皆様とのご対面の時を待ちます。

萩博物館特別展「衝撃!ビッグアニマル大接近」は9/25(日)まで休みなしで開催。
この展示「最後の目玉」たるリュウグウノツカイ巨大標本と共に、衝撃のひと時をお過ごしください。

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by hagihaku | 2016-09-15 20:08 | 催し物のご案内
巨大ブンブク・・・ライオンブンブクの標本を特別公開!(2016.9.8)
皆さん、「ブンブク」って知っていますか?「ぶんぶく茶釜でしょ?」と言われるかもしれませんが、そういう名前の生物が海にいるのです。
卵を押しつぶしたような形のウニのなかまで、トゲが生えていますからヤマアラシに似ています。
少し前まで、ブンブクは知る人ぞ知る「おもしろい名前の生物」にすぎませんでしたが、最近は萩の海水浴場の砂底にもあらわれ、そのトゲに子どもが足を刺された!ケガをした!と話題になり「準・危険生物」的に知名度を広げつつあります。

b0076096_1743529.jpg左の写真が、萩市菊ヶ浜でとれた、「刺される」と話題になっているブンブクの一種・ヒラタブンブク。
生きている時は紫色ですが、写真のものは乾燥して白っぽくなっています。
一緒に写っている指から類推して長径5~7cmぐらいですかね?

b0076096_1744391.jpg・・・が、この世には巨大なブンブクがいるのです。
この写真をご覧ください。長径15cmはあろうかという巨大ブンブク。その名はライオンブンブク。トゲは欠落してなくなっています。萩市のとなりの長門市の黄波戸の漁港に2010年ごろに現れ、当地の方からご寄贈いただいたもの。
ブンブクにはいろいろな種類があり、深海生物好きな方なら「ウルトラブンブク」という巨大なブンブクがいるのをご存じでしょう(ネットで検索してみてください)。それに匹敵する巨大さを誇る、萩近海産の地物の浅場のライオンブンブク。


折しも萩博物館では巨大動物を特集した特別展「衝撃!ビッグアニマル大接近」(2016.7.15~9.25)を開催中。その会場で、早ければ明日9/9(金)から、遅くとも9/10(土)から追加で特別公開したいと思います!
閉幕まで約半月となったビッグアニマル展。まだまだお楽しみください!

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by hagihaku | 2016-09-08 17:45 | 企画展示室より
さようなら、長州なまこファイブ(2016.9.3)
今年(2016年)の2月から萩博物館のエントランスの小型水槽で飼育展示をしてきた五色のナマコたち。来週の9/6(火)をもって、約半年にわたる展示を終了させていただくことになりました。

b0076096_10502332.jpg「幸せを呼ぶ白いナマコ」といわれる突然変異(アルビノ)の純白のマナマコ(愛称「マシュマロ」)を筆頭に、黄白色の変異個体(愛称「マロン」)、最も美味とされる赤なまこ(愛称「ラズベリー」)、内湾にすむ青なまこ(愛称「ミント」)、同じく内湾好みの黒なまこ(愛称「ショコラ」)。

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・・・いずれも萩をふくむ山口県(=長州)が生んだ精鋭として、「長州なまこファイブ」の名で皆様にかわいがっていただきました。

彼らの本来の活動期は冬。その後半年も頑張ってもらいましたが、「郷土の生命の魅力&不思議を伝える」という使命を終え、今後は研究室で「夏眠」に入る予定です。

開催中の特別展「衝撃!ビッグアニマル大接近」(9/25まで無休)のご観覧と共に、「長州なまこファイブ」と最後の対面&記念撮影を!

(※掲載の生体写真は今年2月撮影のものです)

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by hagihaku | 2016-09-03 10:51 | いきもの研究室より