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「海の秘宝タカラガイを求めて」~ご報告(その②)

12/23のワークショップ「海の秘宝タカラガイを求めて」のご報告(その①)の続きです。

「海の秘宝タカラガイを求めて」~ご報告(その②)_b0076096_18494532.jpgミステリーツアーの果てにたどりついたT海岸でタカラガイ採集を堪能した参加者のみなさんは、バスで萩博物館へ帰還。

ふたたび講座室に集まりました。
「海の秘宝タカラガイを求めて」~ご報告(その②)_b0076096_1850642.jpgここで、まずは自分の採集物を机に広げ、同じ種類と思うもの同士でまとめてグループ分けに挑戦!
私は後で席を回ったのですが、どの方もほぼ分類が的確だったのにはビックリ!
「海の秘宝タカラガイを求めて」~ご報告(その②)_b0076096_18503763.jpgこうして分けたグループごとに資料を見比べながら名前を調べ、そして、種類ごとの個数や合計スコアを集計。
さあ、みなさんどんな種類を、何個ずつ採集できたのでしょう!? 
そして、スコアの集計結果は!?
「海の秘宝タカラガイを求めて」~ご報告(その②)_b0076096_1851749.jpgと、そこで、お一人ずつの合計スコアの発表の前に、全員のデータをまとめて、すべての種類と個数を見わたしてみることにしました。

・・・すると、なんと12種類、合計829個!!
24人で、たった2時間でこの数と量を採集するとは・・・今日の参加者のみなさん、プロ並みの採集人ですね!

タカラガイはもともと熱帯の海が出身の巻貝ですが、その中でも比較的寒さに強いメダカラが727個と最多。次いで、日本近海に適応しているチャイロキヌタが49個。あとの10種類はもっと南の熱帯を好む種類で、あわせてやっと51個。

山口県にはのべ31種類ものタカラガイが見つかっているといえ、寒さに強いメダカラが圧倒的に幅を利かせているのがよく分かます。
一方で、ここ最近、萩近海の水温が高くなってきたせいか、採れるタカラガイの種類が増えたり、種類同士の割合が変動していることもわかってきました。確かに、私が子どものころ(約20年前)、2時間で12種類ものタカラガイがそこそこ混ざって採れるなんてことはありませんでした。
つまり、身近な海辺に打ち上がるタカラガイの数から、郷土の海の変化が見えてくるのです。

「海の秘宝タカラガイを求めて」~ご報告(その②)_b0076096_18531084.jpg・・・といった話を堀がしている間、講座室の隣の体験学習室にはサンタクロースの姿が! (NPO海洋チームのYさん扮する特製サンタ) 

そう、12/23はクリスマスイブの前日。サンタが会場に駆けつけたようです!
↑ そのサンタの脇で、せっせと作業を続ける粟屋隊長はじめNPO海洋チームのみなさん。参加者のみなさん一人一人のスコアをチェックし、順位に応じて贈呈するクリスマスプレゼントを準備。

「海の秘宝タカラガイを求めて」~ご報告(その②)_b0076096_18543273.jpgそうして、ついに参加者のみなさんのスコアの順位が出ました! 

まず、24 位~14位のみなさんに、「4等賞」として萩博特製・タカラガイの携帯ストラップを贈呈。この先、贈呈されるプレゼントは、クリスマス特別企画ということで地元産ではなく舶来品となっています。

「海の秘宝タカラガイを求めて」~ご報告(その②)_b0076096_18554991.jpg「海の秘宝タカラガイを求めて」~ご報告(その②)_b0076096_1856082.jpg次に、合計スコアの順位が13位~7位のみなさんのために、サンタクロースが「3等賞」 をプレゼント! クリスマスをイメージした柄のカノコダカラです。

「海の秘宝タカラガイを求めて」~ご報告(その②)_b0076096_18564445.jpg今後はサンタクロースは6位~2位のみなさんへ「2等賞」を贈呈。
安産のお守りとして重宝される、子安貝(ハチジョウダカラ)!

「海の秘宝タカラガイを求めて」~ご報告(その②)_b0076096_18572538.jpg「海の秘宝タカラガイを求めて」~ご報告(その②)_b0076096_18573449.jpgそして、ついに合計スコア1位の方の発表です! 1位に輝いたのは、お母さんと参加した萩市在住の小学生のY.I.君!
彼はなんと、メダカラ(スコア1点)×56個、チャイロキヌタ(スコア2点)×3個、ハナマルユキ(スコア3点)×5個、シボリダカラ(スコア4点)×1個、ハツユキダカラ(スコア4点)×3個、ホシキヌタ(スコア4点)×2個、キイロダカラ(スコア5点)×2個・・・合計スコア111点というプロ顔負けの数字をたたき出したのです。
そのすばらしい熱意と観察眼に敬意を表し、「1等賞」として 南太平洋のフィジー国では部族の酋長しか所有することを許されなかったという「権力のシンボル」・・・ナンヨウダカラ(コガネダカラ)がサンタから贈られました! 

こうして10時から4時間にわたるワークショップ「海の秘宝タカラガイを求めて」は盛況のうちに終了。 

タカラガイ採集は、誰もが夢中になる「海辺の宝さがし」。けれど、遊びだと思っていたその「宝さがし」は、実は郷土の海の環境変化を知る大切な行動でもあったのです。

タカラガイたちからのメッセージを受け取り、郷土の自然のために自分なりにできることをやる・・・それは、この日タカラガイとの出会いを果たした参加者のみなさんの使命なのかもしれませんよ。



ブログをご覧のみなさま、萩博の「売り」は展示だけではありません。
展示を見るだけでは物足らない!もっと深いことをビシビシ体感したい!という方々のため、少人数制ではありますが萩博物館は来年も生物・天文ふくめ多彩なワークショップを開催します。
どれも楽しい人気の企画ですので、ブログやHP、萩博からの情報はこまめにチェックを! 
来年もまた、萩博の展示会&ワークショップでお会いしましょう!


最後になりますが、当イベントはNPO海洋チームとの共催として、チームメンバーの粟屋さん・小西さん・楊井さん・西村さんのご協力により開催しました。ここに記して、深く感謝いたします。

(堀)

by hagihaku | 2008-12-26 19:20 | 催し物のご案内
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