節分らしいキャラクターが海からやってきました。見てください、この赤鬼を! まさしく鬼の形相でこちらをにらんでいます。 ・・・と言いたいところですが、これはある生物のお尻。全体を見てみると・・・ ナマコです。しかし、ただのナマコではありません。 その名もアカオニナマコ。ゴツゴツした疣足(いぼあし)や、断面が台形に近いのが目立ちます。長さ約30cm。 私たちがふつう食用にするマナマコ(左)と同居させて小型水槽で飼育中。コロコロとした俵のようでかわいらしいマナマコとアカオニナマコ、ずいぶん違いますね。 アカオニナマコは黒潮の影響のある太平洋側ではときどき見られますが、日本海では2005年に隠岐(島根県)と土井ヶ浜(山口県下関市)で初めて発見されて以来、萩博物館が情報収集した限りでは公式な記録がありません。日本海では珍しい種類のようですね。 そんなアカオニナマコが、節分を直前にひかえた2月1日、阿武町奈古の水津さんによって地元で採集され、萩博物館に寄贈されました。 萩をふくむ山口県日本海側では1980年代から現在にかけて海水温が高くなっており、それに伴ってもともとは南の海にすむ魚介類がいろいろ見つかっています。今回のアカオニナマコもその一つと思われます。 ![]() さて、名も姿も赤鬼にちなんだこのアカオニナマコ、節分をむかえるにあたって萩博物館の「いきもの発見ギャラリー」の小型水槽で飼育展示中です。 なるべく長く展示する予定ですが、生物ですので事情によりやむをえず展示を中止する場合がありますがご了承ください。 みなさま、一年の無病息災の祈願に、この赤鬼ナマコとじっくりご対面を。 ただし、赤鬼だからといって豆を投げつけないでくださいね! ■ アカオニナマコ ※ 《 棘皮動物門 ナマコ綱 楯手目 シカクナマコ科 》 採集地: 阿武町奈古漁港 採集日: 2009年2月1日 採集者: 水津信夫さん 協力: 俣野庄一さんほか阿武町奈古のみなさん、萩ケーブルネットワーク 大きさ: 長さ約30cm、幅約7cm ※ 以前からお世話になっている、ナマコ類にお詳しい長崎ペンギン水族館の幸塚さんのお話ですと、アカオニナマコの判定は難しく、よく似た別の種類もいる可能性もあるとのことです。今後の調査で、もっと珍しい種類と判明する可能性もゼロではありませんので、新しい知見が得られましたらまた当ブログで紹介したいと思います。 (堀)
by hagihaku
| 2009-02-03 16:40
| いきもの研究室より
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