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萩博物館「最強昆虫列伝」閉幕(2014.9.7)
萩博物館で7/5(土)から開催してきました夏の特別展「最強昆虫列伝~カブトムシVSなぞの昆虫戦士たち」が先日9/7(日)、閉幕しました。

会期中65日間の来場者数は42,815人 !
萩博物館で8年前からおこなってきた生きものをテーマとした夏の特別展シリーズとしては歴代3番目の来場者数となりました。大勢の皆さまのご来場ありがとうございました。

現在、会場ではスタッフが懸命に撤収作業や展示資料の返却準備をおこなっているところですが、展示会の一部を振りかえってみたいと思います。

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エントランスの受付、券売機の前の光景。

お盆や連休の日曜などには1日に1,000人、2,000人の来場者で混雑するときがありました。
混雑時には列にならんでいただき、順番に券を買っていただくなどご協力ありがとうございました。


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萩博物館名物(!?)学芸スタッフ自らが出演する夏の展示会のプロローグ映像
萩博物館HPで公開して来館前に見ていただいたほか、展示会場の入口にも特設コーナーをつくって上映しました。

写真の中のモニターに映っているのは、昆虫界のすべてを知るドクタームッシー

来場者アンケートに、「ドクタームッシーを演じているのはX JAPANのTOSHIさんですか?」と書かれている方がおられましたが、畏れ多い!そんなビッグな方に出演していただけるわけないでしょう!
演じているのは毎夏ノーギャラでロケに引っ張りだされる(!?)、当館の椋木専門員です。

このプロローグ映像で「昆虫で最も強いのはカブトムシ!」と言いきり自認するカブトムシの化身・カブトロイダー
彼の言葉を信じ(?)、皆さまワクワクしながら会場内に入られたことでしょう。

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ところが、昆虫界を模した展示会場では、カブトムシをしのぐ「強さ」をもつ昆虫たちが次から次へとあらわれ、驚かれたことでしょう。

写真は、サソリやタランチュラにさえ果敢に攻撃を加えて倒してしまうという、知る人ぞ知る昆虫界の強豪オオエンマハンミョウの標本(萩博物館蔵)を撮影するご家族。


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ストーリー仕立ての展示会場を進むにつれ、「強い」というのは、攻撃力や反撃力の強さだけで語れるのではないということをお分かりいただけたのではないかと思います。

相手を威嚇したり、体に毒をもち、敵におそわれる機会を減らすことで自然界を生き抜く昆虫たち。生存戦略の「強さ」という点では、カブトムシをはるかにしのぎます。

さらに、周囲の風景に体を溶け込ませたり、死体や糞に化けて自分の姿を「隠蔽」し、自分の存在そのものを隠してしまえば襲われることはもっとなくなり「最強」に!?

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さらにさらに! 表裏で全くデザインや光沢の違う翅(はね)を美しくはばたかせ、敵に狙いを定めさせないモルフォチョウなど・・・

これぞ「強い」!といえそうな昆虫があらわれたと思ったら、すぐ次にもっと「強い」昆虫があらわれ・・・結局どの昆虫こそが「最強」なのか分からなくなってしまったことでしょう。


カブトムシの化身・カブトロイダーも、会場途中で上映しているインターバル映像をご覧いただいたように、大混乱!

自分こそ「最強」とはいえないと悟ったカブトロイダーは、皆さまと共にカブトロイダーの故郷のに「帰る」こととなりました。
うぬぼれを捨て、故郷の昆虫たちと共に、故郷の生態系そして昆虫界をつくっていこうと誓ったカブトロイダー、そしてそれにつきそう来場者の皆さま。

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萩の昆虫界に帰りつきました。
あたり一面をうめつくす膨大な数の昆虫標本!
萩博物館の総力を挙げ、当館所蔵の約2,500種の地元(萩市周辺※)の昆虫のすべてを一気に展示!

※一部、地元産の標本がないものについては近隣地域産のものを展示したものもあります。

来場者アンケートには「壮観だった!」「すごかった!」と評価を多数いただいた一方、「上の方の標本箱の昆虫やラベルが見えなかった」「上の方の標本もちゃんと見たかった」といったご批判も。
おっしゃる通りです!
特に見ていただきたい標本を厳選して目線の高さに来るように配列していたのですが、残りの標本もすべてきっちり見届けたい!という方々が多かったことに驚くと共に感激!
これらの標本はこれから再編成した後、11月より当館内の「萩学コーナー」にて引き出し展示し、標本箱ごと手にとって間近でご覧になれますのでご期待ください!(10月までは「いきもの発見ギャラリー」の引き出しコーナーで一部を暫定公開しています)。


少し脱線してしまいましたが、「最強昆虫列伝」のおさらいに戻りましょう。
圧倒的な数の萩の昆虫たちをご覧になった皆さまは、この萩の昆虫界にある異変が起きつつあることを知らされます。
そうして歩み進んだ奥には・・・

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「指宿のたまて箱」のように片側が白、片側が黒に塗り分けられた、コロッシアム風のスペース。
白い側には萩のカブトムシ・クワガタたちが、黒い側には外国のカブト・クワガタたちの標本がずらり。
お互い、今にも取っ組みあわんとばかりに戦闘態勢で向かいあっています。

ここで繰り広げられている事実とは・・・
来場者の方々がしきりに上の方を見上げています。

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反対側から撮った写真。
そう、このコロッシアムの上方にはスポーツ観戦バーのようにモニターが設置。
ここではこんな映像が連続上映されていました。
→ http://www.youtube.com/watch?v=J-NtEDp3czE&feature=youtu.be

萩の昆虫たちと、外国の昆虫たちが激突!バトルを繰り広げています。


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萩の昆虫たちと外国の昆虫たちがバトル!?
いったいなぜそんなことが!?

・・・それは、展示会場の最後のコーナーのエピローグ映像にて、目の当たりにしていただきました。
http://www.youtube.com/watch?v=e1b_Qm_CATQ&feature=youtu.be

このエピローグ映像には、萩博物館がこの展示を通じて皆さまにもっとも伝えたかったメッセージがこめられています。
展示が閉幕した今、特別にそのエピローグ映像もここで公開したいと思います。
来場された皆さまはこの夏の「おさらい」としてぜひもう一度、来場できなかった皆さまもぜひこの機会にご覧ください。

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さて、場面は打って変わってこの展示会の最終日9/7(日)の16:30ごろの萩博物館エントランスの光景です。
最後に入場された皆さまが展示を見終わり、エントランスに出てきたところで、列をつくって何かを待っておられます。

その視線の先には・・・


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でました!
カブトムシの化身・・・カブトロイダーと、
カマキリの化身・・・カマキラー
「最強昆虫列伝」のキャラクターが、閉幕まぎわ、最後の最後のご挨拶に姿を現しました!

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この2ヵ月間、開幕時のオープニングセレモニーの時と展示映像の中でしか見せなかった、カマキラー自慢の威嚇のポーズ!最後の最後に大サービスです!

夏の終わりということもあって、金色の髪が乱れに乱れ、まさに「使用後」の様相。
寿命が短くとも猛々しく生きる昆虫たちの最後の生命のほとばしりを演じます。


・・・が、別にこのB級コントを見るために皆さまは列をつくって並んでおられたのではありません。

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ドクタームッシーも含め、3人のキャラクター全員がそろって、家族・グループごとに記念撮影!
そのための行列なのでした。

昆虫たちの化身たちは最後の力をふりしぼって、最後の最後まで自分の存在と使命を忘れず、人間たちと交流します。

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萩博物館の玄関にまで出てきました。
記念撮影を終えて家路につく皆さんを追いかけ、手をふって見送ります。

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手ではなくカマを振って皆さんを見送るカマキラー
背中に少し哀愁が漂っています。

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来場者の皆さまがひとり、ふたりと向きを変えて立ち去っていくのを見送り、最後の最後のおひとりが見えなくなるまで見送り続ける3人のキャラクターたち。

こうして2014年9月7日(日)17:00、萩博物館の夏の特別展「最強昆虫列伝」は65日の会期を経て、閉幕しました。

来場者アンケート(7/6から8/22時点までの集計分)によると、本展の内容やつくりへの満足度は91%(回答数4,233中)、当館の同様の特別展にまた来場してみたいと記された方は全体の99.0%(回答数4180中)にものぼりました。

このたびの展示にご来場くださった皆さま、来場はできなかったけれど関心をもってくださった皆さま、そして貴重な展示資料の借用にご協力くださった機関の方々、資料運搬や展示・映像制作に最後までご尽力くださった皆さま、報道や広報にご協力くださった報道関係者の皆さま、「昆虫トレインツアー」など関連イベントにご協力くださった皆さまに、改めて厚く御礼申し上げます。

萩博物館は今後も皆さまのご期待にお応えするため、
世界各地に知る人ぞ知られる驚異の生物から身近な郷土の生物までを厳選し、
萩を切り口に皆さまそれぞれの身近な郷土の自然に目を向けていただくきっかけとするため、
来夏もその次の夏もまたその次の夏も(!?)、ワクワクドキドキの萩博物館スタイルの特別展を企画していきたいと思います。

来夏のテーマの発表をお楽しみに!

by hagihaku | 2014-09-10 10:30 | 展示のご案内
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