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「はまかぜだより」24 「ほーこさん・ほうこ人形」と雛の節句
「ほーこさん・ほうこ人形」と雛の節句

萩地域においては、月遅れの4月3日に、雛の節句(桃の節句・雛祭り)を祝います。
全国的には、この日に人形を飾り、桃花や菱餅(ひしもち)を供えて白酒をいただくようになったのは、江戸時代初めのこととされます。
一般の家庭で雛祭りが盛んに行われるようになるのは、一部の家を除き、更に時代が下って明治時代以降のこととされます。
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(昭和初年ごろの雛飾りとほーこさん・ほーこ人形)

一般の家庭で飾られる雛人形は、初めは紙製のものが多く見られました。
後にこれが布製となり、単なる人形(ひとがた、人の形に似せて作ったもの)から公家(くげ)の正装の座姿へと変わります。
そして江戸時代中頃より、現在見られるように、細工の細かい内裏雛(だいりびな)や調度品などが飾られるようになるようです。
人形の姿形は、時代や地域により少しずつ異なります。
また男女雛の位置も明治時代までは現在と逆で、向って右側が男雛(おびな)、左が女雛(めびな)でした。
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(節分頃から4月にかけて、浜崎町の山村家に飾られる雛飾りとほーこさん)

萩地域においては、「ほーこさん」とか「ほーこ人形」と呼ばれる禿髪(かむろがみ、髪を短く切りそろえて垂らした子供の髪形)の人形がしばしば飾られます。
「這子」の字があてられることが多いこの「ほーこさん・ほーこ人形」は、一般的に、誕生した女児の初節句の祝いに贈られます。
かつては、同じくお祝いに贈られた産着を着せて、雛人形などとともに飾られました。
「ほーこさん・ほーこ人形」や雛人形などの人形は、生児の身代わりとなるもので、生児に災いが及ばないよう願ってこれを贈るとされます。
人形(ひとがた)としての役目を持つもので、大変注目されます。
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(山村家に飾られた各種のほーこさん・ほーこ人形、着物は贈られた家で調える)

全国的に見てみると、雛の節句の日には、女児に限らず大人たちも仕事を休み、野山や海川の辺りで終日を過していたとする所が多くあります。
ヒナオクリとかナガシビナといって、人形(ひとがた)などの形代(かたしろ、人の霊を宿すもの)に穢(けが)れを負わせて水に流すとする所も少なくありません。
かつて人々は、一年の節目節目に、日常とは異なる特別な時間を過ごし、身についてしまった災いのもとを捨て去り、生まれ変わって元気に過ごそうとしたと考えられます。
雛の節句には、女児の誕生と成長を祝うだけではない要素もあるようです。
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(萩市大島で披露された雛飾り。良縁に恵まれることを願ってサザエが供えられる。贈られたお祝いも披露する)

4月3日は、住吉神社境内の粟嶋様(粟嶋神社)の祭り日でもあります。
粟嶋様は、病などの災いから女性を加護して下さる神様とされます。
安産や良縁を祈願してのお参りも多いと聞きます。

(160215寄稿 清水)


by hagihaku | 2022-09-07 14:11 | くらしのやかたより
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