昨日のブログで紹介した5/24のダイオウイカ処理作業の続きを。
← ダイオウイカをこれから棺桶に入れてホルマリンという薬品に漬けるのですが・・・ ホルマリン原液に漬けるのではなく、水で10%に薄めた液に漬けるのです。 ・・・そこで、まずは薄めるための水だけを、計量しながら棺桶に入れていきます。長さ3m、奥行き・高さ60cmの巨大棺桶ですから、気の遠くなるほどの大量の水。ちなみに、棺桶は内側にビニールシートをはってあるので、水漏れ対策はOK。 ← さて、それではいよいよダイオウイカを水の入った棺桶へ。冷凍していたときと違って柔らかくなっているので、まずは4人で要領を入念に打ち合わせ。 結果、ビニールシートに載せたまま4人でそっと抱えることにしました。 ← 気合を入れて・・・「せ~のっ」と4人で抱えました。 重さ70~80kg! ズッシリとした手ごたえ! ← 棺桶の縁まで来たところで、ダイオウイカはビニールシートからズルリとすべり落ちるようにして棺桶の水に入っていきました。 ← 完成時の姿をイメージしながら、水の中で体を整えていきます。 とくに、足が交差したり曲がったりしている部分を丁寧に直しておかなければ。 ← そうして、ホルマリンの原液をドボドボと・・・先に入れていた水と混ざって10%になるように。 結局、ホルマリンは18リットルの缶3つ分も消費! ← ダイオウイカの体は、ホルマリン液につけると固まって形が決まってしまいます。 なので、この際に最終調整を。胴体(外套)に空気が入っていたらこの際によ~く押し出し、また、足ももう一度よく整えておきます。 ← ホルマリンは刺激のある薬品で、開封した状態で置いておくとやがて目や皮膚に強烈な刺激が襲ってきます。・・・なので、すばやく棺桶にふたを閉めます。 ← 棺桶の置き場は野外なので、風で飛ばされたりしないよう、ふたをネジでしっかりとしめ・・・ これで、ホルマリン漬けの第一段階作業が終了! この状態で約1ヶ月じっくりとホルマリン固定し、展示会の直前にキレイな展示ケースに移すのです。 ← 作業の後はもちろん、使ったビニールシートなどの道具類の洗浄を。 シートはダイオウイカの粘液でベトベトになっていましたが、長年にわたって民具の整理・管理をしてきた清水主任学芸員の采配により、テキパキと終了。 こうしてホルマリンに漬かったダイオウイカ、1ヶ月後に展示室に勇姿を現すことになるのです。その経緯はまだ後日ご紹介しましょう。 (堀)
by hagihaku
| 2007-07-10 09:53
| いきもの研究室より
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