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「君と竜宮城へ」展ができるまでPart 6 ・・・深海魚の液浸標本の製作!
「君と竜宮城へ」展、閉幕まで残すところあと4日となりました。 

シリーズでお伝えしている「展示ができるまで」の第6回目。今日は、展示室に並んでいるたくさんの深海魚の標本(ホルマリン漬け)がつくられていったようすを紹介しましょう。
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ダイオウイカリュウグウノツカイの展示が終わった6/30のこと。
← 生物研究室に、天文担当の山根専門員が・・・。二日酔いでうなだれているのではありませんよ。

何やら一生懸命、ゴソゴソ・ガリガリと作業をしています。実は、アクリルの板を切断しているのです。何のためにそんなことをしているのかというと・・・
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「君と竜宮城へ」展に出てくるたくさんの深海魚たちのホルマリン漬け標本は、アクリルの小型水槽に入れてあります。・・・が、よーく見てください。

小型水槽の中で、それぞれの魚はアクリルの演示具で固定されています。
その演示具が展示中に小型水槽の中でズレてしまうのを防ぐために、別のアクリル板の小片を演示具と小型水槽の内壁の間にかませるのです(意味、わかりますか?・・・)。
↑ 写真は、山根専門員が用意したアクリル板を使って、チョウチンアンコウの演示具を固定する陸上生物担当の椋木専門員。萩博では、展示作業は日常業務の担当分野にかかわらず学芸スタッフ全員でおこないます。

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こちらは民俗担当の清水主任研究員。写真の右下に、赤黒い物体・・・「深海の妖怪」・メンダコ(タコのなかま)が。

私(堀)が、「清水さん、じゃぁメンダコ、お願いしますね!」と言ってプイっと他の作業現場へ立ち去ってしまったので、「いやー急にそんなこと言われても・・・」と困った顔でメンダコを見つめています・・・


(顔が館ひろしになってる!?)
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← 歴史担当の道迫研究員。子どものころ工作が得意だったとのことで、深海魚シャチブリの固定具の製作を依頼しました。

・・・すると、テキパキと数十分で完成!
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こうして生物研究室では、5人のスタッフがゴソゴソと怪しい薬品でも作っているかのように・・・夜遅くまで深海魚の標本製作が続きました。
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こうして完成した深海魚の標本展示は、展示室の各所に配置されていきました。

「君と竜宮城へ」展では、ダイオウイカやリュウグウノツカイが人気ですが、そのほかの小さな深海魚たちも、「何でこんな顔しとるん?」「こんな魚がこの世にいるの~!?」・・・と、あなたを驚愕させる役者ばかりです。
閉幕まであと4日間。じっくりとご鑑賞ください。

(堀)
by hagihaku | 2007-08-30 13:32 | 展示のご案内
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