萩は今日、暴風雨のため、屋外に出るのがこわいぐらいたいへんな状況です。
この雨も、きっと春の訪れを告げてくれているのでしょうけれど…。 さて、ここ数日のあいだに、常設展示室の展示品をいくつか入れ替えましたので、さっそくお知らせいたします。とくに今回は、そのなかから春らしいものを、わたしの担当部分から一つ選んでみました。 これは硯箱ですが、ただのスズリバコではありませんっ! これを収納してある木箱のフタには、「忠正公御物 御硯箱」と書いてあります。 ということは、「忠正公」こと毛利敬親の所用品であったわけです。ご承知のとおり、敬親は13代目の萩藩(長州藩)の藩主です。 さらによくこの硯箱をみると、蒔絵〈まきえ〉があしらってあるのですが、フタのちょうど真ん中あたりにチョウチョが描かれています。 「蝶」といえば春の季語、というわけで、これが今回展示替えしたなかで、わたしのおすすめの一品だというわけです。 ちなみにムクノキさーん、このチョウチョ、なんていう名前かわかります~? あと、毛利敬親の肖像画もこちらに入れ替わりました。 けっこうすごい形相で、こちらをにらみつけるような感じですが、このお方、「そうせい公」のあだ名でよく呼ばれますよね。でも、わたしが思うに、おそらくこの殿様はそうとう心の広い人だったのに違いありません。松陰先生もこの人のおかげで勉強が続けられたのだし…。 と、書けば話題は尽きませんが、今日はこのぐらいでおしまいにさせていただきます。 なお樋口副館長も、もっと春を感じさせる展示品をチョイスしてくださっています。こちらもお楽しみに。 明日から飛び石連休になりますが、ぜひ一足先に、春の気分を味わいに、萩博へどうぞおいでませ~! (道迫)
by hagihaku
| 2008-03-19 18:24
| 常設展示室より
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