「ぱお~ん」・・・ と、いまにも叫び出しそうな、 ゾウのような顔をした生き物が見つかりました。 つぶらな目でこちらを向いています。 が・・・横から見ると、「なんじゃこりゃ?」 長さ約15cm。透明な細長い体で、海水の中をフワフワ漂っています。 その名は「ハダカゾウクラゲ」 。裸の、象のような顔をしたクラゲ・・・名は体をよく言い当てています。 しかし、クラゲのように見えながらも、実は巻貝のなかま。海の中を漂う生活に適応し、このような姿になった貝の風雲児なのです。 5月6日、萩市沖の「ほうせんぐり」という礁の近海にて、阿武町宇田在住の波田野さんが採集され、生きたまま寄贈してくださいました。 波田野さんいわく、5月3日にもたくさん見られたそうです。 世界中の温かい海にすむ生物で、萩では昔はあまり見られなかったようですが、近年では対馬暖流の勢力が強くりはじめる初夏にしばしば見られるようになりました。今回は萩博物館にとって、今年最初のハダカゾウクラゲ発見情報です。 現在、バックヤードの研究室の小型水槽で飼育中ですが、長期飼育が難しいため残念ながら飼育展示はできそうもありません。そのかわり、近日中に萩ケーブルテレビ(8ch)にてこの癒し系の姿をご覧いただきましょう。 (堀) ちなみに一昨年の同じころ、ハダカゾウクラゲのなかまのヒメゾウクラゲも萩にあらわれています。 2006.4.27 http://hagihaku.exblog.jp/4496559 2006.5.4 http://hagihaku.exblog.jp/4560136
by hagihaku
| 2008-05-07 19:43
| いきもの研究室より
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